【映画評】『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』感想、86点(100点満点中)

▼005号
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                              2016/4/15

     『Blogで本を紹介しちゃいます。』
                vol.005
【悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46 86点(100点満点中)】
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《目次》
01.映画評002号
02.実験的コラム
08.編集後記
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【01.映画評 悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46 86点(100点満点中)】

■今日の映画【1】
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悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46 86点(100点満点中)
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■あらすじ。
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正統派アイドルグループ・乃木坂46初のドキュメンタリー映画。2011年8月に誕生した乃木坂46。公式ライバルであるAKB48と比較されながらも、直向きに走り続けてきたメンバーたちの軌跡を密着取材を通して綴る。

■20世紀型のアイドルと21世紀。
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本作のテーマはまさにこれなんじゃないか?AKB48とん乃木坂46と20世紀のアイドル。

キョンキョンとか松田聖子さんの場合、天性のアイドル気質が備わっていると思うんです。

対して、21世紀型のアイドルはルックスも歌のセンスも天才的ではない。でも団結という言葉を使うならば、劣等な団結が天才を生み出すという事なのかもしれません。

■小室哲哉的アイドル論、秋元康的アイドル論。
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やっぱり秋元さんの凄さって追い込みの境地。

生駒、松村といった劣等感に苛まれて泣きわめくシーン。

それをメンバーが心配する姿。

このリアリティというか、逆の意味では(なんでここまで追い込むんだろう?)という思いはある。たぶん秋元康的アイドル論として、(追い込んだ末に何かが生まれる)もしくは(追い込まれた人こそプロ)という部分があるのかもしれません。

例えば、小室哲哉的アイドル論は真逆なんですよね。

超天才的な小室哲哉という自分が女の子を一瞬にしてスターダムにのし上げる。

別に過酷な練習も追い込まれる環境もない。

それは、華原朋美であり鈴木あみであるわけでるわけです。

この真逆のアイドル論という視点で考えると非常に面白いです。

■見ていて泣きそうになった。
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アイドル系のドキュメンタリーは、どちからと言えばファン向けの作品に過ぎない。

その子が可愛くてユーザーが満足すればOK。でも本作は違う。

タイトルにもある(悲しみの忘れ方)。

これはつまり、劣等感を抱く自分への葛藤を映像として表現したものです。

学校にコンプレックスがあった生駒。
人生に悩んで北海道から旅立った橋本。

それぞれに葛藤がある。

決して、アイドルという職業に憧れて入ったわけではない。それぞれが悩みやコンプレックスを抱える。でもそれが一つに固まる事で生まれるエンターテイメントという結晶。AKB48の公式ライバルという重圧を背負いながら葛藤するメンバー、それぞれの思いを見ると、本当に最後には本当に泣きそうになりました。

いいな〜乃木坂46って・・。(笑) おすすめですっ!!

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<本の採点の基準>  

90〜100点 すごい名著!  
80〜90点 おもしろい!  
70〜80点 買って損はない!  
60〜70点 何箇所か気になる部分があった!  
50〜60点 値段によっては不満が残る!  
50点以下 レビューだけで満足!買わない事をオススメする。

<映画の採点の基準>  
90〜100点 人生に残る名作。もう一度観たい。  
80〜90点 おもしろかった。  
70〜80点 映画館で1800円で観て納得。  
60〜70点 予告編の方が面白かった。  
50〜60点 ちょっと元が取れないかな?  
50点以下 金返せっ!

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【03.編集後記】

個人的にiPhoneの良さってデザインというよりも、買い替えた後の同期の手軽さと通知の音ですよね。Androidって性能的にはiPhoneより優れているけど、ゲームとかの移行が結構面倒。ただ、iPhone一括10万円は高い・・MAX4万ちょいが理想。10万円のiPhoneを落としたら本当に人生終わります。

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【映画評】『007 スペクター』感想、70点(100点満点中)

▼004号
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                              2016/4/11

     『Blogで本を紹介しちゃいます。』
                vol.004
【007スペクター 70点(100点満点中)】
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《目次》
01.映画評001号
02.実験的コラム
08.編集後記
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【01.映画評 007スペクター 70点(100点満点中)】

■今日の映画【1】
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007 スペクター 70点(100点満点中)
<Amazon.co.jpで購入する>



■あらすじ。
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ダニエル・クレイグ主演による「007」シリーズ第24弾。“スカイフォール”で手にした写真の謎に迫るべく、ボンドは単独でメキシコ、ローマに赴く。そこでボンドは悪の組織・スペクターの存在を突き止める。

■率直な話として、スカイフォールで辞めておけば良かった。
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前作「007スカイフォール」はまさに名作に値する作品でした。その勢いで前評判の高かった本作ですが、正直に言って前作以下の完成度です。前作が分かりやすいプロット。強烈な悪役。そして、Mの死という劇的な結末に向かっていったのに対して、本作は2億ドルという制作費を使っておきながら、何コレという感じです。

■007ファンじゃないと分からない作品。
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本作を底評価にするか高評価にするかは、007を愛しているか?という事に尽きると思います。そもそも本作のキーであるスペクターという秘密組織。

007ファンの間ではお馴染みの組織ですが、殆どの人はよく分からない。まぁ本作で詳細に解説されているならともかく、(そんなの知ってて当然しょ!)とい製作陣の奢りがあると思います。

そして本作では007ファン向けの要素が多分に盛り込まれている。それを知っている人はニャリですが、知らない人は意味不明です。

若い人からすれば、007でボンドが乗る車(アストンマーチン)に関してもただの車でしょう。

■結局、スペクターが分からない。
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これが大問題でしょう。結果的にある人物がある行為を行うための組織なんですが、詳細な説明は無い(たぶん詳細に言葉で語ると陳腐感が出るからでしょう)ので最後まで?な感じです。

最後の方で(あ〜スペクターという組織はそういう事がやりたかったんだね)という事が分かると思いますが、別に驚きはありません。(スペクターってすげぇ組織なのか)とはボクは思いませんでした。何なら、オースティンパワーズの悪役の方がまだ悪役っぽいですよね。

■爆破のシーンが実写なのにCGにしか見えない問題。
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これは前評判で噂になっていた、ある施設の爆破のシーンです。映画史においてギネスに認定された爆破ですが、これが明らかにCGにしか見えない。あまりにもCGの技術が発達したために、実写感があんまり無いんですよね。

例えば、中にカメラを置くとか、複数のアングルで見せるとか。もっと実写っぽく映る撮影方法は無かったのか?と思います。

■敵役がまんまスカイフォールの時と同じ展開。
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スカイフォールでMI6に捕まった悪役シルヴァが牢獄にガラス越しで話すシーン。そして、その直後に爆破されるMI6の本部。これがスカイフォールの一場面ですが、本作も爆破の展開もそのロジックと殆ど同じです。あと、ラストで敵がやられるシーンはどう考えても2億ドルの制作費のオチとは思えません。

■本作でダニエルクレイグの007は最後かもしれない。
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ネタバレを避けて言うと、最後の意味ありげなラスト。たぶんですが、本作でダニエルクレイグ版の007は最後なんじゃないか?とボクは思いました。もっと言うと007シリーズそのものが最後という可能性すらあります。最後のアストンマーチンのシーンがまさにそう言う意味だと思います。

■感想。
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2時間超という長編の中でスカイフォールを連想させるキャラクター。

中身の無い展開を含めて、期待していたほど面白くは無かったです。そう考えると、ローグネーションにおけるトムクールズは本当に映画界のかがみとさえ感じました。

007が超好きだったら割とガッカリだし、逆に殆ど見てない人だと(何これ?)ですよね。

やっぱり、そう考えるとスカイフォールは改めて名作だと思います。

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<本の採点の基準>  

90〜100点 すごい名著!  
80〜90点 おもしろい!  
70〜80点 買って損はない!  
60〜70点 何箇所か気になる部分があった!  
50〜60点 値段によっては不満が残る!  
50点以下 レビューだけで満足!買わない事をオススメする。

<映画の採点の基準>  
90〜100点 人生に残る名作。もう一度観たい。  
80〜90点 おもしろかった。  
70〜80点 映画館で1800円で観て納得。  
60〜70点 予告編の方が面白かった。  
50〜60点 ちょっと元が取れないかな?  
50点以下 金返せっ!

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【03.編集後記】

アリエクスプレスで買ったイヤホンが10日経っても届かないのでショップに確認したら、まだ倉庫にあると言われた。

EMSだったら4日あれば日本に届くはずなのに、おかしいと思ってました。

結果的に送ってくれるみたいですが、改めて日本の物流って丁寧で行き届いているサービスなんだなと感じました。

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ソニーの高額イヤホン「XBA-A2」の音があまりにも素直すぎて驚いた話。

先日に引き続き、イヤホン雑談です。

最近、新しいイヤホンを物色中でヨトバシカメラに足しげく通ってイヤホンを試聴しております。

前回はオーテクのIMシリーズの感想を綴りましたが、今回はソニーのBAタイプのイヤホンの話です。

これもオーテク同様3種類程度あるんですが、ボクが試聴したモデルは上から2番目の「XBA-A2」です。

率直に感想を言うと・・

めっちゃ素直な音!

です。



ちなみにボクは音楽家でも何でもないただの音楽好きですので、シンセの鳴りがとかボーカルの透き通った声といった専門的な回答はできません。このギターのCメジャーの音の響きがイマイチとか、あくまで素人レベルで好きか嫌いか感想を書いてます。

まずイヤホンを差して音楽を鳴らした瞬間に驚きました。

何より素直な音です。オーテクのIMシリーズはどちらかと言うと、それぞれの楽器やボーカルの音が分離して激しく聞こえるのに対して、ソニーの「XBA-A2」は物凄く綺麗に音が響きます。

イントロがふわ〜と心地よく全体に広がって、そしてボーカルの透き通った声が響く。

このイホヤンを初めて聴いて驚きだったのは、そもそもソニーのウォークマンシリーズの音作りって作られた音なんですよね。MP3音源をハイレゾ相当にアップグレードするのもそうですが、低音ガンガンで万人受けする音に作ってある。だから、どこのレビューサイトを見てもウォークマンは高評価です。

でも、この「XBA-A2」は音量を上げても一部の楽器だけが強調される事は無い。

一部の人では「あれ音量が少ない」とさえ思うかもしれないレベルです。

例えるならオール5の優等生ですよね。

だから、普通の人からすれば「なんだよアイツ」と言いつつも憧られる存在です。

ただ残念なのは、これといって天才的な特徴は無いという事です。
低音バリバリのビーツのヘッドホンとかの類ではないです。

とにかく素直な音を楽しみたい方にはおすすめ。

正直、2万円出すんだったらボクはIMシリーズとかゼンハイザーのIE80とか、その辺の特徴のある音が出るイヤホンを選びますが、素直で透き通った音を楽しみたい方は是非、試聴される事をおすすめします。

いゃたぶん初めての人は驚くでしょう。

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差は歴然っ!オーテクの1BA(バランスドアーマチュア)と3BAのイヤホンの音が違いすぎて驚いた話。

最近、新しいイヤホンを物色するためにヨドバシに足しげく通って居る@まめタンクです。

去年の話ですが、ウォークマンのA15を購入して初のハイレゾ対応イヤホンであるエレコムの「CH1000」という物を使ってます。3000円台という価格ながらコスパは最強なんですが、やっぱり欲が出ますよね〜もっと良い音で聴きたいわけです。

色々と検索するとイホヤンには「ダイナミック型」と「バランスドアーマチュア」という2種類があるそうです。一長一短なんですが、高級機の多くではBAが使用されている可能性が高いです。

その中でもオーテク(オーディオテクニカ)が発売するIMシリーズの評判が良いと聞きました。

型番としては、

・ATH-IM04



・ATH-IM03



・ATH-IM02

・ATH-IM01



1個のイヤホンに対して何個のBAが搭載されているのか。

1個搭載の1万円台のものから4個搭載の6万円台のものまであります。

たぶん予算の関係でどれがベストか?という事は多くの方が気にする所だと思いますが、全機種を試聴してはっきり言える事は・・

1BAと3BAの差は誰が聴いても歴然。1BAは本当にすっかすかで、明らかに上位モデルのかませ犬です。

これは逆にすごいです。4BAのイヤホンを聴いた後で1BAの物を試聴すると本当に音がすっかすかです。4BAの物は全体に迫力があって、楽器の音細部まで響くわけですが、1BAのものは酷い言い方をすると、音がなっているだけです。

一応、下位モデルも1万円台なのでイヤホンでは割と高額な部類に入りますが、これだったら3000円台のダイナミック型の方がボクは好みです。

いゃ〜やっぱりお金をたくさん払うと音って変わるもんなんですね。(笑)

あっ余談ですが、4BAと3BAのモデル。もしくは、2BAと3BAのモデルの差はそれほど大きくはありません。

もし店頭で聴く機会がありましたら、その辺の違い楽しむのもアリだと思います。

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【書評】『資本主義の終焉と歴史の危機』感想、86点(100点満点中)

▼003号
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                              2016/4/07

     『Blogで本を紹介しちゃいます。』
                vol.003
【資本主義の終焉と歴史の危機 86点(100点満点中)】
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《目次》
01.書評003号
02.実験的コラム
08.編集後記
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【01.書評 資本主義の終焉と歴史の危機 86点(100点満点中)】

■今日の本【1】
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資本主義の終焉と歴史の危機 86点(100点満点中)
<Amazon.co.jpで購入する>



■目次。
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「世界総ゼロ金利」時代のあとに何が起きるのか?
・成長を果たした国からゼロ金利になり、「日本化」する。この危機の「本質」とは?
・「バブル清算型」の資本主義でアメリカはどうなる?
・中国はアメリカ没落後の覇権国になれるのか?
・中国バブルが弾けたあとの、世界経済は?
・日本の財政赤字、国債問題にどう対処するべきか?
・EU崩壊は起きるのか? ドイツはギリシャを切り捨てるのか?
・アフリカのグローバル化のあと、資本は何を狙うのか?


■経済の専門家ではないという視点で語る資本主義の話。
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まず書評を書く前に説明しておくと、ボクは経済の専門家ではありません。

なので本書に書かれている事が正しいのか。また詳細に経済の歴史を踏まえて分析する事ができません。

今回の目的は、本書の内容が正しいのか否かではなく、本書の内容(あらすじ)を説明する事に集中します。

専門家の批評を読みたい方は、是非、Googleで検索して頂ければと思います。

■フロンティアが無いから資本主義は終焉する。
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資本主義の基本的な考えとして、経済は常に成長するといったものがあります。100万円の収入が10年後には500万円になっているイメージですが、この法則はもはや通用しないと著者は言います。

その理由として、既に地球上にフロンティアが存在しない事が大きいそうです。昔であれば中国や新興国の経済格差を利用して先進国が儲ける。

例えば、先進国(アメリカで言う石油先物のWIT)が石油の価格を低価格に抑える事で先進国は反映してきた。しかし、もはや世界にフロンティアは無い。

冒頭で語られる資本主義のが終焉に向かっているというのが本書の柱です。

■金利が低下する=儲からない。
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最近は日本でもマイナス金利の導入が始まり、国債を含めた金利が低下しているわけですが、本書によると金利の低下。

つまりは、低金利になっても利益が得られる環境ではなくなったという事を示しているそうです。

これは歴史的にみると16世紀ごろにさかのぼるそうです。利子率革命といわれているそうですが、現在から直近の100年は、まさにそれに値するらしいです。

■地上にフロンティアが無いから電子・金融に走る。
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昔の収入源といえば、それは農業でした。米を作る麦を作る事が主な仕事だったわけです。

でも今、それで生計を立てている人は殆どいないし21世紀に入ってそれで膨大な富を築いた人は居ない。フロンティアが無くなった現在、先進国では地上に変わりバーチャルな世界。

つまり、電子と金融に軸を移しつつあるわけです。

わかりやすい例では低所得者に住宅ローンを提供し、それを証券化する事で利益を生んだサブプライムローン問題です。

それによって生まれる格差、それがアメリカで言う上位1%と99%の資産格差だと言われているうです。

■脱成長という成長。
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豊かさの定義としてある人はこう言ったそうだ。「欲しい物が欲しい時に手に入る事」だと。

本書の終盤では、もはや今までのような安定的な成長は望めない。歴史的な観点から言っても資本主義は終焉を迎えつつあると。

そこで世界は20世紀型の成長ではなく、脱成長という成長をしなければならないと、本書には締めくくられています。

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<本の採点の基準>  

90〜100点 すごい名著!  
80〜90点 おもしろい!  
70〜80点 買って損はない!  
60〜70点 何箇所か気になる部分があった!  
50〜60点 値段によっては不満が残る!  
50点以下 レビューだけで満足!買わない事をオススメする。

<映画の採点の基準>  
90〜100点 人生に残る名作。もう一度観たい。  
80〜90点 おもしろかった。  
70〜80点 映画館で1800円で観て納得。  
60〜70点 予告編の方が面白かった。  
50〜60点 ちょっと元が取れないかな?  
50点以下 金返せっ!

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【03.編集後記】

余談ですが、AppleのiPhoneの販売低下。そしてムーアの法則の終了と共に、社会は今までのように永遠に発展したり進化するものではなく、ここ数年で新しい世界に移行しつつあるのかもしれませんね。

もはや高スペックであったり、永続的に会社の収益が上がるわけでもない。

ただ、ITの進化によって富の収入が劇的な速さで進行しているような気もします。

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レッツ&ゴーとかデジモンとかさ、子供の思い出をお金儲けで壊すなっ!という話・・。

本日は完全な余談です。最近、アニメや漫画界を見るとリバイバルブームみたいなものが来てますよね。

例えば、大人向けのコロコロコミックである「コロコロアニキ」とか、大人になったデジモンアドベンチャーの少年たちの姿を描いたアニメ作品(デジモンアドベンチャー tri.)。

ボクらのバイブルである「爆走兄弟レッツ&ゴー」の星馬豪が大人になった続編とか(作者が原作である「こしたてつひろさん」である事は幸いですが・・)色々とあるわけですが、ボクはこの続編商法に関しては憤ってます。





そして悲しいです。だって・・

お金儲けのために続編を作ったわけでしょ?

ボクはコンテンツというものは時代が生み出す影響が強いと思います。

今現在、新世紀エヴァンゲリオンのような作品が生まれるとは思いません。

まず夕方の枠であの作品を放送できない。1990年代という混沌とした時代だからこそ生まれた作品だと思ってます。

今流行りの漫画アプリ(コミコ)とか(マンガボックス)から超名作が生まれない理由は、やっぱり時代を背負ってないんですよね。貫く時代感と言いますか・・。

話は少しズレましたが、ボクが続編商法を批判する理由は結局、作者がやり残した事をするために書くわけではなく、出版社やプロダクションがお金が欲しいから作る。

爆走兄弟レッツ&ゴーに関しては、当時だってアニメ版の続編(WGP編のあとのMAX編)が駄作だっていう人もいるわけで、ブームは下火になった。

作品的にもボクはWGP編に関しては綺麗に完結していると思ってます。

それに加えて子供の頃の思い出って結構補正されてるんですよね。子供の頃(あの作品ってすげぇ名作だったよな!)とか思ってブルーレイ版を大人になって買って見直すと(あれ面白くないぞ!)という経験は割とありがちです。

逆の意味で、宮崎駿監督が(風の谷ナウシカの続編を作りたい)庵野監督が(エヴァの劇場版を作りたい)というのは理由としては整合性があるわけです。

誰が安保法案を批判するサザエさんのイクラちゃんを見たい。
誰がアラサーのちびまる子ちゃんを見たい。

正直に行って怖いんですよね。子供の頃に超好きだった作品の末路を見るのが。

アニメ好きの方で好きな(作品の最終回は見たくない)という人って意外と多いですよね。

これが駄作だった場合、子供の頃の素敵な思い出が消えてしまうようです。

ボクはコロコロアニキを書店で見かける度に目をそらしてしまいます。

やっぱり漫画やアニメは子供向けであって、出版不況だから大人の思い出を蒸し返すのは逃げです。

今こそ、子供も大人も楽しめる新作を出すのが制作側のプライドじゃないんでしょうか。

リバイバルを楽しむ方がいるのは勿論いいですが、ボクは思い出は思い出で大切に保管しておきたいと思ってます。

皆さんはどう思われますか?
プロフィール
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二流書評家、映画評論家見習いの「まめタンク」と申します。ビジネス書を中心に書評を書いています。好きな漫画は「ONE PIECE」。今更ながら「ハンター×ハンター」を読み始めました。「銀の匙」も面白いですねー。好きな音楽は「ELT」さんの楽曲です。ジブリ作品なら王道のトトロではなく「耳をすませば」。好きな映画は「スタンド・バイ・ミー」です。Mac使い、iPhone信者です。

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