基本的に本を発売に購入する事はありません。漫画は発売日にウキウキ気分で買いに行く事も度々ありますが、1500円も出してハズレ本を引くのは嫌なので、相当吟味して買います。そんな僕が珍しく発売日に買った本が今回紹介する立花岳志さんの著書「ノマドワーカーという生きかた」でした。はてなブックマーク界隈では知られている「No Second Life」という月間アクセス数160万PVを超える超人気ブログを運営しているプロ・ブロガーの方です。

最近は、ネタフルのコグレさんにしろ立花にしろ、ブログで生計を立てる「プロ・プロガー」という言葉が流行りつつあります。アメリカでは既に数年前からブログだけで食べているプロ・ブロガーが登場してきましたが、日本でも徐々にでありますが、ブログだけで食べている人が増えています。素人からすれば、会社に勤めずにブログだけでご飯を食べていると聞くと「えっ!」と思われるでしょう。日本では未だに毎日、満員電車に揺られ9時、5時で仕事をする事が美徳とされる傾向があります。1日の時間を自由に使っていい。そう言われたら、あなたはどんな生活をするでしょう。ここで簡単に立花さんのある1日を紹介してみょうと思います。
起床は午前4時30分。夜だとまだ暗いです。起きてからする事は、体重を計る事です。そしたら洋服を着替えて奥さんが起きてくる7時頃までブログの執筆活動などを行うそうです。奥さんと食事をして、大学に通っている奥さんを送り出したら、家事をこなしながら、集中力の高い午前中はブログのエントリーを書いたりするそうです。午後は軽めの運動とタスク処理をするそうです。午後6時頃から夕食を作り始め、7時頃には奥さんと夕食。9時にお風呂に入って、夜の10時頃に就寝。寝るまで5秒もかからないそうです。
このライフスタイルを見て多くの方が「羨ましい」と思うでしょう。「プロブロガーになってみたい!」と多くのサラリーマンが思ったでしょう。誰にでもチャンスはあるのか?そりゃチャンスは無限大ですよ…はい。でも、プロブロガーとして生計を立てられるのは一部の人気ブロガー…正確にはジャンルだけです。iPhone全盛の時代に、旧型のガラケーを紹介するブログに読者が集まるとは思えません。

●たった30件のアクセスから160万PVの巨大ブログへ

立花さんがブログを始めたのが2010年。その時は1日30件ほどしかアクセスが無かったそうです。村上春樹さんの「総合小説」というモデルを参考に「総合ブログ」という位置づけでブログを開始したそうです。それは、ジャンル別に「ランニング」「iPhone」「書評」の3つだったそうです。1000日間毎日走り続けて、その模様をブログに更新し続ける。立花さん自身、独立前には体重が100キロを越えていたらしい。それを2年間かけて25キロの減量に成功したそうです。それだけで十分コンテンツ力がある。

立花さん月間で100件近い更新をこなすほど多数のエントリーを投稿します。ネタフルさん、立花さんにも共通しますが、当然の如く沢山更新した方が検索エンジン経由でのアクセスが増えます。立花さんのように自分の職業はブロガーだ!と断言してしまう。それ自体はかっこいい。しかし、ある意味では、それが束縛の対象であり、自由の中の不自由という側面も否定できません。つまり、GoogleアドセンスやAmazonアソシエイトのような広告に頼らざる負えないビジネスモデルが今後も続くのか?という不安です。僕のブログは先日、Googleさんからアドセンスの広告停止(後日、復活)を受けました。プロ・ブロガーだったら死活問題です。死んでしまいます。時間に束縛されない生活を手に入れた一方で、生活費をブログから稼がなければならない、という不自由が生まれてきくるのではないか。という危惧があります。

この本は正確に言えば、立花さんの今までの経緯を紹介している本にすぎない。
この本の読者にプロ・ブロガーを薦める本ではない事はお伝えしておきたい。

●立花さんって楽しそう!

僕がこの本を読んで強く思った事は、「立花さんって楽しそうだな!」という事だ。そこが、この本で共感した一番のポイントであり重要なポイントだ。立花さんは、心の底から人生をエンジョイしているのだ。そこから滲み出るエッセンスが共感を呼び、読者の琴線を振るわせる。立花さん自身、「Dpub」という要約すればオフ会を定期的に開催している。一度に140人ほどが集まり、その中にはアプリの開発者もいれば、ブロガーもいる。Twitterで知り合った仲間、ブログの読者。それが一同に会する場所だ。そこでの人と人との出会い。無味乾燥なネットに滴る1滴の水滴。その瞬間、その場所はオアシスになれる。ネットってこんなにすばらしい場所なんだ…という事を知る機会となる。

ネットが冷たいものから、温かいものへと変化しているのだ。
会社、組織の時代から個人の時代へ。会社に束縛されるのではなく、自分がしたい事で飯が食える時代の到来である。

●2度目は無い人生を、楽しもう!

人生は一度しかない。その人生の中でどんな生きかたをするのか、戦時中は国がそれに大きく加担していた。しかし、20世紀、21世紀と時を経て、今は何をするのも自由の時代。それに加えて、人生何があるか分からない。急病で死んでしまうかもしれない。東日本大震災のように津波の被害にあって死ぬかもしれない。今という時間を精一杯楽しんで生きること。それが大切なんだと思う。あれができなかった、これができなかった、と後悔するより失敗しても良いからチャンスに掛けたい。そんな人生って素適やん!

今の時代に自分をいかにプロデュースしていくか。それが問われる時代かもしれない。その先頭を走るのがブロガーであり、ノマドワーカーである立花さんなんだと思います。会社生活にモヤモヤがある方には刺激的だと思います。