:無料通話アプリの「LINE」と言えば、1年弱で登録者数1億人を突破し、世界的にヒットを続ける無料の通話アプリだね。開発した会社が韓国資本の会社なので、韓国発のサービスかと思われているけど、実は日本人が開発したサービスなんだ。

:本書は話題のツール「LINE」の本ではなく、韓国の親会社である「NAVER」の企業哲学にスポットを当てた内容なんだ。

:彩のiPhoneの1ページ目には、「LINE」がいるよ。友達とか親とかの会話も全部LINE。昔は携帯の電話って高くてなかなか電話できなかったけど、LINEがあればパケット定額料しかかからない!

:すごいよねー。実は、LINEの親会社であるNHNは日本を始め、中国やアメリカにいち早く進出したんだけど、その事業は悉く失敗しているんだ。韓国でNHKの創業者の1人が始めた「カカオトーク」が爆発的な普及を見せたんだ。日本ではYahooと提携しているね。そんな折、NHNも「ネイバートーク」というサービスを開始したけど、それは失敗に終わったんだ。ただ、そこでNHNが強く学んだ事は、「機能は極限まで絞り込む」といった戦略だったんだ。

:でも実は、韓国で一番普及しているのは、カカオトークじゃなくて、キムチを食べながら友達と喋る「キムチトーク」だったりして。(笑)
:NHNのこの本で一番興味深かった箇所は「冷蔵庫の例え」だったりするんだ。例えば、会社に冷蔵庫があったとして、そこに何を入れるのか?が重要だったりする。同じ種類の飲み物を入れたり、水ばかりいれる社員にイノベーションは起こせないという。確かに、そうだ!って思ったんだ。

:彩はコーラ人間だから、1日1回は補給しないとエネルギーが切れちゃうんだ。禁断症状が出ると、髪の毛をくるくるしちゃう癖があるの。

:NHNが数々の失敗で学んだ大きな事は、コア事業に全力を投じるという事なんだ。確かに、様々なサービスを開始する事は魅力的だし会員数も伸びるけど、その分だけコア事業が疎かになる。やっぱり平均点よりも、どこか一部でも伸びている方が成功するんだ。

:意思決定も迅速に、そして社員の福利厚生にも力を入れる。会社は株主ではなく社員が動かすのだから。

:確かに、本書には何カ所か魅力的な部分があるんだ。でも全体に的に韓国企業の事は日本人には分からないし、肝心のLINEだって日本が偶然に生んだサービスなんだ。確かに、NHNは素晴らしい組織かねもしれないけど、確実に全てが良いとは言えない。ただ、LINEの親会社がどんな企業が興味がある人におすすめかもしれないね。