超人気ブロガー(今ならホリエモンに次ぐ人気有料メルマガの発行者)である藤沢数希氏が書いた経済入門の本です。僕自身、大学で経済を学んだ人間ではない文系人間ですので、詳しい数式や理論は分かりませんが、これ1冊で大体の事は理解できます。ただ、この理論(Amazonのレビュー)などを見ると、 ポール・クルーグマンの焼き直し何て言われています。本音で言えば、僕はこの手の本は正解か不正解か何てどうでも良くて、一つの見方として見れれば良いと思っています。

賛成があって反対がある。正解があって不正解があるように、最終的に自分の意見として、どちらかの意見を出す事ができればOKなのです。

藤沢さんの主張としては、経済は市場に任せる事(市場原理主義とは少し違うらしい)。つまり、解雇規制を緩和したり、法人税を引き下げる、年金は一度廃止する、消費税を中心とした税制、関税の撤廃。といった、分かりやすく言えば「小泉・竹中路線」的な主張です。

最近、書店に大量に並んでいるリフレ(つまり、日銀が国債を購入する事でデフレが解消される、それを原資に公共事業などを行うという事で景気が回復する)事について、藤沢さんは半分正解で半分は不正解だと言います。ただ、藤沢さんは著書の中で減税をして成長戦略を描く事で経済を回復されると綴っていますが、これは経済の専門家の間でも意見が分かれている部分で、僕自身もどちらが正解は明確には分かりません。

例えば最近、僕が読んだ「消費税は0%にできる」という本があるんですが、それはリフレ賛成の立場で。日本が不況に落ち込んだのは小泉・竹中路線がアメリカ大統領だったレーガンの政策(つまり、減税をして市場に任せる事で経済が発展する)を継承したためであって、法人税を増税して公共投資を行えば、日本の経済は回復するとい主張のものです。有名な所では三橋貴明さんなども同じ主張ですが、いなざき景気越えの経済成長が国民に殆ど影響の無かった事を考えると、どちらが正しいのかは悩ます。

ただ、やはり政府や行政は腐敗している部分もあって、特に学校教育などは、藤沢さんが言うように教育バウチャー制度を実施して競争される事も大切なのかもしれません。道州制にして小さなシンガポール沢山作る、という事も大切なのかもしれませんが、全ての道州の経済が発展するはか別問題だったりします。ただ、これは全面的に間違っているとかの話ではなく、主張の問題です。海から行くか、山か行くか。みたいな違いで、結果的にどちらの主張も日本をより良くするという点については同じです。

市場に任せるという主張を善と捉えれば、なかなか興味深い主張です。

(追記:コメントで三橋貴明さんは法人税の増税は主張していなという意見を頂きました。僕の勘違いかもしれませんが、日銀による国債の購入を主張している事は確かだと思います。)