最近のハリウッド映画が壮大やCGや練られた演出が魅力でもありますが、いかんせん疲れます。確かに作品としての完成度は高いものの、見た後にぐったりという作品も少なくない。そんな方におすすめなのが本作「エアフォース・ワン」です。古き良き、すかっとして楽しめる娯楽映画の中で、個人的に名作だと思ってます。まず、大統領がテロ組織と戦うというストーリーが凄いです。

●あらすじ。

アメリカに帰国する大統領専用機「エアフォース・ワン」の中でテロ事件が発生。アメリカ政府のSPや職員が次々に殺害されていく。テロリストの要求は逮捕されている自国の将軍を刑務所から釈放する事だった。緊急脱出用のカプセルで脱出したはずの大統領(ハリソンフォード)。しかし、回収されたカプセルには乗っていなかった。そう、大統領は機内に留まったのだ。大統領は仲間を助けるために、1人で敵と戦う事になる。

●感想。

もう今から考えると設定がむちゃくちゃなんですよね。大統領がテロリストと戦う無茶。それも「沈黙シリーズ」のスティーブンセガールよろしく、次々に敵を倒していく。この爽快感は何とも言えず心地いい。RPGゲームのように、そこにある物を使って問題を解決していく面白さ。例えば、食事用のナイフであったり、機内の携帯電話。機体を着陸させるために、燃料を放出させるシーンがハラハラドキドキな展開です。(国旗の色は切れない、、)そして極めつけの台詞が「私の飛行機から降りろ、、」(詳しくは言わないけれども)です。最後の最後で凄い展開になって、あついがああなる。うそっまじで!最後のシーンは結構凄いですよ、アクション満載です。で、この作品の何が凄いのか?というと、そこで完結している所です。本質的にテロとの戦いは何も解決してないのに、ハッピーエンド。そして、歓喜するアメリカ政府の閣僚たち。これが古き良き娯楽大作ハリウッドですよ。「ミッション:インポッシブル」みたいに最後に伏線もまったくなく、本当にハッピーエンドで終わるわけです。その場は解決したけど、イラク戦争のようにまた泥沼になるだろ、みたいなシーンはまったくない。

本当に観ていて楽しい映画です。
時代的に今は難しいかもしれないけど、映画としてはこれは名作です。