O2Oという言葉。業界人はよく知っているけど、一般人はよく分からない言葉。

簡単に説明すれば、今までのネット完結型ではなく、ネットを介してリアルへと回帰させる事をさします。ネット上の関係をリアルに導く。ネットからリアルの購買に繋げる。そういった事を総称してO2Oと言います。で、本書なんですが悪い意味で期待を裏切る本でした。弁解しておくと、別に中身が悪いわけではない。問題はボクが望んでいた話では無かった事です。例えば、LINEの関係を現実世界に持って行くとか、ある意味でニコニコ超会議的なものもO2Oだと思います。本書で綴られているO2Oはネット決済についてです。つまりは、O2Oの登場によって決済の形が変わると。太字で書かれたタイトルではなくサブタイトルの「決済、マーケティング、消費行動……すべてが変わる! 」が正式な内容です。

概要を簡単に説明すれば、つまりはTポイントやポンタ、そして楽天スーパーポイント等がリアルを浸食し始めている。そして、iPhoneのイヤフォンジャックに差すような新しい決済システム「ペイパルやコイニー、スクエア」によって、今までは考えられなかった少額の取引がクレジットカードを通して行われるようになる。例えば、屋台の夜店でさえカード決済が実現するのではないか?、つまりそれが衝撃であると言うわけです。その点についてTポイントの運営元やヤフーにインタビューするというのが本書の内容です。確かに、スマホを活用した決済システムは革命的ではあるものの、O2Oと定義した場合に少し違和感が残ったのが本音です。