大山のぶ代さんから声優を水田わさびさんにバトンタッチして、初となるドラえもんの劇場版。ドラえもん劇場第一作目をリメイクした作品です。



のび太はスネ夫に恐竜の化石を見せられ嫉妬する。いつも通り、自分はもっと凄い物を見せると大口を叩く。恐竜関連の本を読みあさり過去の地層を探すが、ひょんな事ならゴミの穴を掘るはめになる。そんな時に発見した恐竜の卵を発見し、恐竜ぴー助をふ化させた。そんな折、ぴー助を狙う恐竜ハンターに狙われる事になる。白亜紀にぴー助を戻そうとするが、タイムマシンが故障する。現代に戻るため、ぴー助を日本へ返すため、のび太たち5人の冒険が始まる。





●大山のぶ代→水田わさびへの声優交代について。



というわけで、はい賛否ありますね。勿論、第一が「大山のふ代時代が良かった」というものです。しかし、やはり年齢的にこのタイミングでの声優交代は良かったとボクは思います。



●20年以上経ってのリメイクはすごい。



で、作品としての完成度はやはり20年以上の歳月を経ると、クオリティは歴然です。例えば、タケコプター飛ぶシーンにしても、白亜紀の恐竜にしても、クオリティが全然違います。勿論、映像が奇麗になったから全て良しか?と言われると、そうではない。やはり緊迫度という意味でオリジナルの方が勝っているというのは事実です。本作の一番の欠点と言えば音楽かなって思います。やはりオリジナルの「ポケットの中に」には名曲ですよね。その点で言えば、本作のスキマスイッチ「ボクノート」も悪くはないですが、いささかは商業的な臭いがします。



ただ、やはり最後のタイムマシンのシーンであったり、全体として冒険という要素よりも「感動」について重点が置かれています。これは賛否があると思いますが、ボクは好印象でした。新しいドラえもんの形ですね。



ぴー助とのび太、最後はふかくにも泣いてしまいます。

永遠の名作のリメイクとしては完成度は高いです。



●ラストのシーンが好き。



これは技術が進歩した影響でしょう。輪郭といいますか、演出と言いますか最後に現代に帰って、のび太家の玄関での「ほほえむ」このシーンは作品の全てを物語っています。確実なハッピーエンドですね。当時では笑顔しか作れなかったものが、やわらかい線によって良い味を出しています。