最近の傾向として「日本のアニメを海外に輸出しよう」という動きがあります。カッコいい言葉では言えば「クールジャパン」ですが、本書はそんなアニメが実際に海外で儲かっているのか?というクエッションを元に海外でのアニメ展開を解説します。ただ、正直に言うと本書がボクのブログで50点そこそこの理由は決して、具体的な日本のアニメがヒットする理由を考察するのではなく、お金視点でアニメが語られてる点です。



ディズニーの凄さはあれだけ強欲主義の中でミッキーという夢を売っている事です。それは本書にも書かれていて、ミッキーはアメリカでは白人主義の象徴なんて言われているそうです。



●日本のマンガやアニメはアメリカで流行っているのか?



本書の凄く残念な点は内容からアニメ愛を感じられなかった点です。例えば、本書のに登場するアニメは「ポケモン」や「ジブリ」といった超メジャーな作品のみです。しかもアメリカでの事例が殆どです。素人のボクでも米国のAmazonにアクセスして何のアニメのDVDが流行っているかのランキングを見ればすぐに分かります。例えば、アメリカでは「ドラゴンボール」は勿論の事、「おおかみこどもの雨と雪」や「デスノート」が流行っている事は容易に分かる。ただ、これは日本のアニメという分野においてであって、アニメーション全体のジャンルでは100位以内に1本も日本のアニメが入っていない事が分かります。やっぱり「スポンジボブ」とかが上位なわけです。



マンガで言えば、「進撃の巨人」はアメリカでも流行っているそうですね。



●ジブリは流行っているけれど、、。



本書が出版されたのが2000年代初頭であれば「ジブリ流行っているよねー」とか「ポケモン凄いよねー」と言った事が言えますが、本書で語られているアニメは未だに「るろうに剣心」なわけです。本書からは「じゃあ今はアメリカで何の日本アニメが流行っているかの?」という現状も分かりません。そもそも流行っているのかどうか、という事も不明です。



ただ、面白い話として「るろうに剣心」はアニメ本編がブームを巻き起こしたのではなく、「OVA」の人をバッさバッさと切って行く爽快感が受けたそうです。それは本書にも綴られている「アベンジャーズ」にも共通する部分です。



●コンテンツ管理の入門書。



本書はアニメやマンガの本ではなく、それを海外でどう売るか?著作権や権利をどう構築して海外に配信しいくかを綴った本です。決して、アニメやマンガの面白さを世界に伝えようといった熱い本ではありません。今、コンテンツ関係の仕事をしていて、これからコンテンツを海外に輸出しようとしている方の入門編としてはおすすめできます。



日本のアニメ界は手塚治虫といった優秀なディレクターは沢山いるけれど、ウォルト・ディズニーのようなプロデューサーの数は少ないという指摘は興味深かったです。日本の例で言えば、ジブリの宮崎駿監督がディレクターで、鈴木敏夫さんがプロデューサーという良好な関係があります。ただ、一つ言える事はお金を稼ぐ事が名作を生む事なのか?という疑問があります。ONE PIECEは別に海外に出て行かなくて、尾田先生を含め、十分食べていけるわけですし、日本で稼ぐという方法もあると思います。



アメリカが組織で戦うのに対して、日本は個人で勝負する。その辺の違いがあるようです。

ただ本音で言えば、もっとマンガやアニメを熱く語って欲しかったです。