キティちゃんでお馴染みのサンリオ。34歳でサンリオに入社し、会社の営業利益を3倍。時価総額を7倍に引き上げた著者が綴るビジネスマンに向けたメッセージ。はっきり言うと、本書もの凄く地味です。例えば、確実に成功する方法も大きく成功する方法も書かれていない。ある意味で本書で綴られている事は、基本中の基本です。しかし、多くのビジネスマンはそれを排除して、その上で「自分がうまくいかないのは何故なんだ?」と嘆いている。そんな方におすすめです。



●スポーツでは毎日トレーニングするのに、仕事ではしないのは何故か?



これは結構好きなフレーズです。多くのビジネスマンは成功したいと思う半面、殆どの人は努力をしません。会社が終わったら同僚と会社ついての愚痴。そして、土日は家でゴロゴロというのが定番なのではないでしょうか。それで成功できる確立はかなり低いのではないかと思います。
仮に毎日19時に退社するとしましょう。24時に就寝するなら、5時間の時間があります。この時間は週に5日間分で25時間、1ヶ月で100時間、1年ではだいたい1200時間にもなります。(中略)仕事で結果を出したいと思うなら、自分のトレーニングに十分な時間を割り当てることです。
何もしないで、結果が出ないはただの理想であり愚痴でしかないと思います。



●不安がない日は1日もない。



まぁ殆どの人が何かしらの不安を抱えていると思います。それは、お金の問題かもしれませんし、仕事の問題かもしれません。でも、不安を全て払拭する事は難しいです。不安を受け入れた上で行動する事が大切になります。
不安かあるからこそ人は成長できる。
チャレンジ前に「苦手」と意識してはいないでしょうか?まず、チャレンジしてみましょう。



●時間の使い方には最大の配慮をする。



先ほども1200時間の話をしましたが、人生にとって一番大切な事は何か?と問われれば、それはお金ではなくて、時間です。唯一人間に平等な物が時間です。家がお金持ちとか、会社の社長だとかに関係なく、時間が誰にとっても平等です。その中でいかに時間配分をするのか?が勝負です。例えば、本書では年1回は自分の履歴書を作って見返す事をすすめています。



●まとめ。



たぶんこの本は読む人を選ぶと思います。一見すると良い事を言っているように感じますが、この本の凄さは本のタイトルでしょう。タイトルと帯で6割ぐらい勝負が決まってます。サンリオの話があるのか?ディー・エヌ・エーの裏話が聞けるのか?と思ったら、仕事に関する話は殆どありません。書いてある事も当たり障りのない事のような気もします。新入社員が読むにはいいですが、ある程度、仕事ができる人ならそれほど驚きはないです。タイトルと帯の上手さという点で70点でした。