スイスという言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょう?奇麗な空気、奇麗な山々。そして、アルプスの少女ハイジだったりする。マレーシアと並んで住みたい国ランキングで常に上位に位置する。誰もが憧れるスイスですが、実は皆さんの知らない一面があったらどうでしょう?



●問題。



1.かつて、スイスは核兵器を保有しようとしていた。

2.スイスはロマ族の人間を誘拐していた。

3.スイスに国籍を獲得しようとすると、プライバシーが公開され住民投票が行われる。



ちっちっちっち、、、、。



●黒いスイス。



この問題。全てが正解です。えーっと驚く方も多いと思いますが、全て事実だそうです。例えば、スイスに住む少数民族であるロマ族。その子供たちを国ぐるみで合法的に誘拐し、親や家族から引き離していた。そして、スイスは第2次世界大戦中に秘密裏に核兵器のためのウランを輸入し、核兵器の開発を行うとしていたというのも事実です。さらには、ドイツから亡命してくるユダヤ人に対して、Jの赤いスタンプをし、間接的にナチスのホロコーストに協力していたという事実もあります。そして、驚きべき事にヘロイン中毒者に対して、合法的にヘロインを供給しているという事実もあります。



そして、国籍を獲得するためには、出身国や経歴が公開され住民による投票で決まります。

最後に、ある種スイスの最大の産業である銀行業務。今でこそ規制が厳しくなりつつありますが、世界の悪いお金がスイスの銀行に入っていたという事がある。例えば、独裁者が国民から奪ったお金であったりします。噂では世界の数十%の黒いお金がスイスに預金されていたという事実もあるそうです。



●スイスに住みたいか?



今までの印象と大きく違ったスイス。確かに、外面には黒くてもそれは国民の権利を守るための方法でもあると思いました。異国人には黒くても、スイス人にとっては失業率も低く、環境もよく住み易い国である事は事実だと思います。結局、それが正のか正しくないのかは国民の価値観の問題だと思います。日本人がえっ?と思う事でもスイスではそれが当たり前だったりする。ただ、スイスの表面ではなく、裏面を綴ったという点で本書は画期的であり刺激的です。