浜田宏一さんと言えば、リフレ派?で安倍総理のブレイン的な存在して有名ですが、前著「アメリカは日本経済の復活を知っている」で刺激的な経済論を展開したのとは対照的に、こちらでは日本の教育ひいては世界の教育について綴るという内容です。まず率直な感想を言えば、全てがハイレベルという事でしょうね。はっきり言える事は、無学歴の人がこの本を読むとかなり後悔します。要約すれば、世界のエリートと比較して日本のエリートは、、が枕詞に付くので、本当に日本と世界のエリート教育に興味のある方しか読んではいけません。

●日本とアメリカの教育の違い。

簡単に言えば、日本とアメリカの教育の大きな差は、日本が減点方式なのに対して、あちらは加点方式という事です。例えば、日本では100点からいかに減点されないかが重要ですが、あちらでは点数に限度はない。例えば、アメリカでは何をする度に褒められるわけです。

「期日通り出して偉い」とか「ここは良いわね」といった具合に、良い所を褒める。

日本ではよく苦手を克服しろっ!という事が暗黙の了解としてありますよね。象徴的な例として、昔にあった給食を残したら食べるので居残りとか、鉄棒の逆上がりが出来ないとダメとかね。でもアメリカは、ダメならダメで良い。むしろ、その人の良い部分を伸ばしていこうという方針なわけです。

●授業での日本とアメリカの違い。

日本では黙って先生や教授の授業を聞く。私語は厳禁、でも後ろの席は早弁OK?みたいな雰囲気がありますが、アメリカでは積極的に授業に参加していく姿勢が求められるそうです。「先生そこはどうなってるんですか?」「ここは違うと思います。」といった感じで、ディスカッションしながら授業が進んで行く。これがアメリカと日本の授業に対する大きな差です。

●アメリカの学生が卒業後も焦らない理由。

これは日本も参考にした方がいいと思いますが、基本的にアメリカの大学生は就活で焦りません。日本では3年の後半からインターンや説明会に行くのが当たり前で、「そのために良い大学に入ったんだよ」と逆ギレされそうですが、就職が決まれば後は遊んでるという感じですが、アメリカの大学生は就活で焦りません。その理由は、日本と違って新卒で一括採用という仕組みが無い事です。

通年採用が当たり前。で、ここからが重要なんですが、アメリカでは採用の際にその学生が何を勉強してどんな成果を出したのか。という事が重視されます。だから、アメリカの大学生は4年間みっちり成果を出すために勉強する。これは、日米と比較してどちらが正しいのか分かりませんが、ボクはアメリカ型が正解だと思います。

●この本はエリート以外読んじゃだめ。

本来ならもっと点数を高くしても良いんですが、ありにもエリートに傾向している感じがします。対談の相手が開成高校の校長だったり、開成高校からアメリカの名門大学に合格した学生の話。もはや、我々凡人とは違う世界にいる。確かに、うんうんそうそうという部分もあるんですが、もっと視野を広げて日本の教育に触れても良かったのでは?タイトルに「グローバル・エリートの条件」とありますが、本当にタイトル通りの本です。暇つぶしで読むような本ではないので、そういう方はホリエモンの「我が闘争」あたりをすすめておきます。