金曜ロードショーで放送されていたので、TVSP以来の視聴になります。批判覚悟で言いますが、まず間違いなく「ルパン三世TVSP」の過去最低作品です。ボクは基本的に殆どの作品を見ているのですが、本当にこれはルパンなのか?と思いました。声優が変わった云々ではなく、全てが駄作要因です。まずルパンの魅力は現実世界を絡めたリアルですよ。1$マネーウォーズで言う「石油を支配して世界の権力を握る」であったり、炎の記憶で言う「クローン兵士を大量に作る」とかです。その中でシリアスに展開もあったり、コミカルな展開もあったりして、それが面白かったわけです。

でも本作のルパンは我々が知っているルパンでは無い。空中都市というのは「天空の城ラピュタ」から取ったのか。カリオストロの城のカーチェイスを彷彿とされるシーンがあったりする。別にそれ自体はいいけれど、それがただのパクリになっている。逆に皮肉るくらいが丁度いいわけです。

これは声優交代後のルバンに見られる傾向ですが、空想の世界観を作るのは良いものの、結局、ルパンが何をしたいのか明確では無い事です。とりあえず派手な演出をしてCGを駆使すれば視聴者は共感したり賛同してくれると思っているとしか考えられません。結局、敵が倒されようが味方が何をしようが、ルパンがやりたい事が明確ではない。何となくルパンが巻き込まれて何となく物語が終わる。声優が変わったから作品が悪くなったというのは、製作陣の言い訳でしょ?別に銭形警部が山寺宏一さんでも全然有りでしょ。あっ今後の銭形警部は 2枚目路線で行くんだな、、という事は感じましたけれど、、。ただ、CGを駆使して派手なシーンを増やせば視聴者は惹かれるんでしょ?というのは、完全な製作陣のエゴです。我々が見たいのは赤いスーツを着たかっこいいおっさんではないです。