同名小説「万能鑑定士Q」を元に、鑑定士である凜田莉子(綾瀬はるか)がモナリザの謎に迫るというあ内容です。日本の映画に珍しいパリへのロケ。そして、ダヴィンチが残したモナリザの謎という事で、かなり期待して見ました。ただ、はっきり言って完成度は低いです。

ボクは勝手に、あ〜ダヴィンチコードみたない映画なんだな、、と思ってたら、まったく違った。原作は評価されている(原作は面白いのかもしもしれない)けど、本作は間違いなく駄作です。最初は確かに良いんですよ、綾瀬はるか演じるQがパリで学芸員のテストに挑戦する。パリの美術館で「本物のモナリザを探せ」という指令が出るわけですど、そのワクワク感。でも日本に返って来てから本当にショックでした。ラストはさらに酷くて、完全に2流のミステリーですよ、これは、、。

●あらすじ。

美術品の鑑定を仕事にする主人公の凜田莉子の元にある依頼が届く。それはパリの美術館で学芸員のテストを受けるというものだった。意気揚々とパリへ向かうQ。そして、それを取材するために同行した記者の小笠原悠斗。Qは試験を見事パスする事に成功するが、モナリザの瞳に隠された謎の文字を見てから、鑑定士としての力を失ってしまう。しかし、その裏ではモナリザを盗み出す計画が着々と進行していた。モナリザの運命とは?

●感想。(※ネタバレ有り)

まず、冒頭はいいんですよ。鑑定士としての力量を発揮するQ、そしてパリでのロケ。うわっこれ日本の映画としてはお金かかってるじゃないか!と思うわけですが、日本に帰って来てからの適当さが酷いわけです。ネタバレすると、実はパリの学芸員の話はでっちあげで、鑑定士Qの力をモナリザを文字を使って失わせて、ある組織がモナリザを盗むためだった。まぁ確かに、これがパリでというならボクも理解できますが、モナリザ展が開催される日本で盗まれる。

しかも日本なのに、フランス人が盗むっていうね。Qと一緒に試験にパスした女性が黒幕の恋人なんですど、もう後半は鑑定とか関係なく、日本特有の2流のミステリーです。踊る大走査線の劇場版でゴミ焼却場に監禁される、、みたいな展開があるんですけど、最後の最後はホント茶番ですよ。要約すれば、敵は複数のモナリザの偽物をポスターに偽造して税関を通ろうといるわけです。その中からQが本物を見分けるというシーン。ここで絵に対して、この色合いは違うとか画風が違ういった、何か観客に分かる伏線があればいいのですが、御都合主義ですよね。そりゃ脚本家が筋書きを書いてるんだから、100%本物だろっ!という展開。別に後で全部チェックすればええやんっ。

そして日本映画特有のお涙頂戴的なラストですよ、、。

●万能鑑定士Qの「Q」の意味とは?

作品の最後でモナリザ展を鑑賞するQと小笠原が鑑賞するシーンで、「Qの意味ってなんですか?実はクイーンって意味じゃないですか?」という台詞があるんですが、ネットを調べるとどうやら「凜田莉子はクイーンと呼ばれるのが恥ずかしくてキューと呼んでいる」と書いてありました。

●ドラマ化の方がいいんじゃない?

原作もたっぷりあるようだし、本作は映画というよりもドラマ向きだと思いました。ただ、改めて綾瀬はるか作品を見て「この人本当に美人だな」と思った事は高評価です。(笑)