書店にも山積みされていたけど、Amazonで在庫切れらしい。売れているのかな?本書はホリエモンと竹中さんの対談を元に構成された本です。1000円でお買い得という出版社の戦略も分かりますし、消費者的に手に取り易い内容だと言う事も分かりますが、ボクはこういう手法は好きではありません。基本的にこの手の本は結構読んでますが、期待を越えた事が1回もありません。まぁここで愚痴っても仕方ないんですけどね。(笑)

・ホリエモン、「家に住む」ことをやめる
・今後は「スマホ」で社会はさらに進化する
・ユダヤ人が優秀で経済的にも強い理由
・インフレ時代に備える投資術の考え方
・「お金」なんて、単なる指標、単位に過ぎない
・ホリエモンの頭の中の現実が実現できるか
・急激に落ち込んでいる日本の貯蓄率
・上場してお金を集めることも不要な時代に
・お金を運用して利益を出すのも尊いこと
・嫌な仕事は辞めればいいだけでしょ
・ドラえもんの「どこでもドア」が現実に?
・オリンピックまで日本は持つのか?
・全然クールじゃないクールジャパン戦略
・人工クモの糸で盛り上がっている鶴岡市
・中国人が日本の土地を買っても問題ない
・50年以上経っても成長していないプロ野球
・アメリカのリーグに追いつかれたJリーグ
・バラ色の未来を夢見て、何が悪いのか

●もはや住居の所有すら要らない。

これは冒頭で語られている事ですが、結構衝撃的でした。ホリエモンと言えば、ヒルズ族と呼ばれ六本ヒルズの隣の超高級マンションである「六本木ヒルズレジデンス」に住んでいた事は有名ですが、収監直前に家を引き払ったようで、現在はホテル住まいだそうです。本人曰く「もはや住居を所有する事は古い」と言っています。ボクこれには賛成なんですよね。例えば、家が永遠に持つなら保有する価値はあると思いますが、日本の家屋は基本的に30年程度が耐久年数だとされています。さらに言えば、ローンで金利まで払ってマイホームを持つという感覚は、既に古いです。

例えば、北海道とかに賃貸を借りて必要な時だけ東京に来てホテル住まいとか、そういった住居に縛られない仕事や生活というのはこれから当たり前になってくると思います。

●我々は携帯ではなく小さいパソコンを持っている。

これも面白いかったですね。よくiPhoneは携帯の進化系だと思っている人はいますが、iPhoneは携帯の進化ではなく、パソコンの進化系です。既に最新のiPhoneでは数年前のMac並みの処理能力を持っていて、パソコンが嫌いな人も含めて我々は小さいなパソコンを携帯しているわけですね。

●ビットコインでIPO

最近は、ビットコインが世界的に流行ってますが、ホリエモンの考えとして円だけで資産を保有する事はリスクだと言うものがあります。最近はビットコインが流行ってますが、例えば、つい最近まで円は70円台。そして今が120円台。たった数年で価値が乱高下する。日本円だけで金融資産を保有する事はリスクが大きいわけです。ビットコインは信用できない、、という意見もあると思いますが、世界的に見れば自国通貨は使えない。支払いはドルでお願いします。みたいな国も多くて、結果的にドルでもビットコインでも同じじゃないか?というわけです。面白い話として、最近ではビットコインでIPOを行った企業もあるそうです。本書にも書かれてますが、日本円に限らず貯金する事にそれほどの意味があるのかはボクも疑問だと思いました。

●ホリエモンの不思議の不思議。

これはずっと思ってました。ホリエモンとかIT系の人はよく「新聞なんて読まない」とか「雑誌は終わった」とか言いますが、ホリエモンはその筆頭なのにも関わらず情報発信を紙である本という形で出版しているわけです。これは矛盾してますが、ITの最先端を行く人ほど紙で本を出版したがる。やり方によっては、Kindleだけでとか、メルマガ限定でとかありますが、これだけ出版不況にも関わらず、やはり紙で出版する事がおそらくマネタイズとしてはベストなんでしょうね。

●感想。

クールビズは最高の戦略とか色々な事が書かれてますが、お金に余裕のある方は手に取ってみては?あくまで対談の文章化なので、密度は薄いです。ホリエモンと竹中さんの組み合わせに興味があれば、、。