すげぇ面白かった。インターネットが普及してLINEとかFacebookが普及して、我々は友達が増えたとか交流が増えたとか思っているけど、実はインターネットの普及によって「人間のふるまいが原始人に戻った」そして「より身近な150人単位の範囲での交流に収まってしまった」という事が本書の内容です。本書にもあるけれど、実際に現代人に近くなったのが20万年前。蒸気機関の開発が200年ほど前。そして、LINEやFacebookの登場してから10年も経ってないというのだから、我々がパソコンやスマホを持った事でそれほど人生が変わるわけではないのは確かですよね。

以下、本書を読んだ感想を含めた余談です。

●1.LINEの登場はより人との交流の密度を薄くする。

これはずっと思ってました。LINEで常時繋がれる。Facebookで何をしていたか分かる。これは一見すると便利なように見えるけど、実は会話の密度自体が薄くなっている。ある意味で鈍感になっている事を表します。例えば、10年ぶりの同窓会は「うわっっお前変わったな!」みたいな驚きがあるわけですが、毎日LINEでやりとりしていたら何の新鮮さも無いわけですね。

ボクは人生における会話の上限。それはその人に対するものがあるあると思っていて、よく夫婦は会話をした方が離婚する確率が低いとか言われるけど、実はあまり頻繁にやりとりするのも良くないのではないか?と思ってます。LINEやFacebookの登場によって、会話の敷居が下がった事で内容に対する敷居も低くなってしまう。

●2.ネットが普及したら嫌いな奴が増えちゃった。

これは子供とかにも突出ですけど、ネットが世の中を便利にした一方で、功罪もあるわけです。相手の全てが分かるって意外と楽しくない。LINEで「愛してる」とつぶやくよりも、「あ〜あの人は今何をしてるんだろう?」と妄想する方が楽しいわけですね。で、Facebookでのリア充問題とかありますけど、相手の姿が見えるほど嫌いになる確率は高いわけです。別の良い方をすれば、付き合い方が難しい。結局、知らない方が幸せという場合も多々あります。

●3.小難しい原始人の登場。

インターネットの登場によって我々が原始人的な生活(小さい単位という意味で)に戻り、ふるまいが原始人に戻ったけど、それはそれで困るわけです。今のネット原始人と古代原始人の大きな違いは知っている事の多さです。昔は150人の単位でも周りが何をしているのか分からなかったけど、今はインターネット原始人の世界では、LINEのグループやFacebookのタイムラインによって、相手が何をしているのか瞬時に理解できる。いいね!を押さないと嫌われるし、LINEで既読スルーされれば無視されたと思われる。原始人になったから心に余裕のある生活か?問われればそれは違うわけです。

●4.携帯を捨て、ネットと触れ合わなければ現代人。

逆の意ですよね。本書で語られる事がネットの普及によって我々が原始人的な行動を取るようになるという事は、スマホとネットを捨てれば現代人という事です。スマホをガラケーに戻すと良いのかもね。結局、繋がる事の難しさはネット社会の永遠のテーマです。

●感想。

本書はタイトルは素晴らしいですが、本題は原始人というよりもネットに関するレベルの高い雑談です。うわっそういう事があったのか!という驚きがいっぱいです。今のネット社会を理解する上では、これ以上に面白い読み物はないでしょう。