著名な書評家である小飼弾氏が帯にコメントを載せていたので手にとりました。基本的にボクはこういうIT系の本は割と好きです。ただ、もっとITに精通していればより面白い。というのが本音です。少し素人には難しいかな?というのが正直な感想です。簡単に本書の概要を説明するなら、「モノのインターネット化」専門用語で言う(インターネット・オブ・シングス:IoT)の普及です。もの凄く身近な例ではBluetoothなどの進化によって、物がインターネットに繋がって行く。

本書ではiPhoneなどに搭載されているビーコンという技術を紹介して、ITが不動産になる(※説明は本書に譲る)。といった面白い話も載ってます。率直な感想としては、iPhoneはたんなるデザイン性に優れた端末だと思っていたけれど、実は本書にも載っている「Bluetooth Low Energy」という技術。これは圧倒的な省電力で通信を行う仕組みが搭載されている。といった驚きの発見もありました。

ただ、本書で一番刺激的だった事はやはり「ハードウェアは「ゴミ」である」という話ですよね。あくまで端末は媒体であって、大切なのはそこで何が起こっているのか?例えば、位置情報であったり、個人情報を収集する端末であるという事。その情報を使って何をするのか?という事が問われているわけであって、つまりは本書的に言うとiPhoneはゴミなわけです。その上で情報を集約させたアップルやGoogleが神になる。というのが本書のタイトル由来です。

ちょっと難しいですが、ITに興味があれば面白く読めると思います。文量も丁度いい。