まず正直に言って、本作を見て率直に言って「ないわぁ〜」と思いました。

ボクは熱心な特撮ゴジラのファンではありませんが、平成ゴジラ辺りから割と見ている方です。本当の初期のゴジラも見た記憶はありますが、やっぱり世間的に人気があるのってメカゴジラ辺りですよね。本作は日本のゴジラをハリウッドがリメイクした作品です。

実は1998年に奇才ローランド・エメリッヒ監督によってハリウッドで公開されてますが、ターミネーター3のように無かった事になっているようです。個人的にローランド・エメリッヒ監督版のゴジラが公開された時は本当に衝撃的だった記憶が、、。(笑)

で、本作では日本人キャストとして世界の渡辺謙さんが出演されています。余談ですが、本作の英語版ではアメリカ人が言う「ごでぃ〜ら」ではなく日本的に言う「ごじら」という発音に拘ったそうです。

●あらすじ。

日本の原子炉で原因不明の自己が発生した。原子炉は壊滅的な被害を受け、辺り一帯は封鎖された。そして時は流れて15年。主人公であるフォードは軍隊に勤務し、妻のエルそして息子と共に幸せに暮らしていた。そんな折、日本から父親が逮捕されたとの情報が入る。日本に向かったフォード。そこで起こる不可解な事実。そして、ゴジラと謎の生命体によって地球に危機が訪れた、、。

●感想。

まず本作がない理由として、原子炉の扱いの雑さっですよ。3.11以前だったらまだあり得ますけど、日本人が見たら確実に不快になります。ここで少しネタバレですが、本作は人の死の扱いがもの凄く雑です。冒頭でいきなり主人公の母親が原子炉の事故で死に。15年後、日本で父親が死ぬわけです。

本作は簡単に説明すれば、ある未確認生命体をゴジラを倒すというストーリーなわけですが、結局最後まで見て「えっこれ何?」という感が拭えないわけです。やっぱりさ、ゴジラ=ウルトラマン的なんです。あのテーマ曲と共に現れて敵を倒して去って行く。

でも本作ではそこに家族愛みたいなモノを入れてしまったため、結局ゴジラが活きてないわけです。もっと言うと、渡辺謙さんの中途半端な立ち位置。結局、人間は手を尽くしましたが、最後はゴジラが解決しました。というご都合主義。

これが一番問題なんですが、東宝版のゴジラから30年以上が経って、あまりにも技術が発展しすぎた。当時は口から光線が出るだけで観客は「うわぁぁ〜ゴジラすげぇ!」となったわけですが、どう考えても今の科学技術の方が進んでいる。たぶん本作の監督もそれは分かっていて、本作では敵の電磁パルスによって機械が全て使用不能になりました。みたいな保険をかけているんですけど、やっぱり無理がある。

アメリカならともかく、日本人が見て「ゴジラすげぇっ!」とは思わないです。
「CGの凄くないトランスフォーマー=アメリカ版ゴジラ」と捉えて問題はないと思います。