エニグマとはつまり第二次世界大戦中にドイツが使用していた暗号の名前。

それを解読したのが本作の主役。ボクはエニグマという言葉を聞いて(戦争映画なのか?)と思ってました。でも予想は色々な意味で裏切られました。

例えば、「ヒトラーの贋札」とか「ライフイズビューティフル」なんかはガチのドイツの話なわけです。前回の「ワルキューレ」もそうですが、でも本作の舞台はドイツじゃない。

本作は別にドイツの暗号を解読した戦争物ではなく、エニグマを解読した天才数学者アラン・チューリングの物語です。


●あらすじ。

ベネディクト・カンバーバッチ主演、時代に翻弄された天才数学者、アラン・チューリングの数奇な人生を描いたサスペンス。ドイツ軍の暗号“エニグマ"の解読任務に就いたチューリング。仲間と共に見事解読を果たすが…。

(Amazonより引用。)

●感想。

まぁ簡単に要約すると、当時の英国では同性愛が禁止されていたわけです。

でもチューリングは同性を愛してしまう。その葛藤とエニグマへの葛藤が見事に交差する作品です。冒頭の(これは史実に基づいた物語である)という言葉からエンディングまで見事です。

ちなみに、チューリングの有名な発見として(チューリングテスト)というものがあります。これが何か?というと、つまりは人口知能を試すテストてすね。当時は勿論、人口知能なんて存在してませんが、専門的に長くなので割愛しますが、AとBどちらを選ぶか?それを延々と繰り返す事でそれが人口知能がどうか判別する。

のにち、チューリングはコンピューターの基礎を作る人物の1人ですが、たぶん本作は戦争物というよりも、コンピューターに興味のある人が(うわっあのチューリングってそんな人だったのか!)という驚き要素の方が強いわけです。

本作はハリウッド作品ではない(英国製作)ので、ハリウッド的アクションシーンは皆無ですが、エニグマが初めて解読された喜びそして、その時代の偉業を追体験できるという点で魅力的です。

深い作品です・・。