ここ最近、改めて新劇場版ヱヴァンゲリヲンを見直しました。劇場版(Q)から5年近くが経って、完結編がいつ公開されるのかファンは待ち遠しいと思いますが、今回は新劇場版におけるアスカ「式波・アスカ・ラングレー」の加地リョウジへの変化について考察してみます。ご存知のように、テレビ版で「惣流」だった苗字が「式波」へと変わっているわけですが、新劇場版においては(通称、加地さん)への対応が大きく変化している事にも気づくと思います。

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●加地リョウジと葛城ミサトに嫉妬するテレビ版のアスカ。



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が、印象的だと思います。

例えば象徴的なシーンでは、加地さんの目の前で制服を脱ぎだす、あのシーン。それを子供扱いして宥める場面が印象的なわけですが、劇場版におけるアスカは加地さん対して非常にドライに対応しています。自分の事を好意的にアピールする場面も、ミサトに対して嫉妬心を抱く場面も無い。部屋で1人で人形と遊ぶ場面も新劇場版における重要なシーンでもあるわけですが、学校で1人でお弁当を食べるシーンであったり、シンジの事を「バカシンジ」と呼ぶ一方で、満たされたシンジに嫉妬する場面もあったりするわけです。

でも、物語が進むにつれて現れるリアルな一面。それは、試作3号機に乗る直前に「私って笑えるんだ」という言葉からも明らかになる部分ではあります。

●より人間っぽくなった劇場版のアスカ。


テレビ版では加地さんに寄り添う事で孤独や葛藤から逃げていた一面もあるものの、劇場版では孤独を感じながらも周りの人間に心を寄せていく。自分へのトラウマを加地さんに当てはめるのではなく、新劇場版ではより人間っぽくなったアスカ。テレビ版と劇場版では、そのような違いがあるのではないでしょうか。違っていたら申し訳ないですが、僕は改めて劇場版を見直して、そう感じております。