年収200万円からの貯金生活宣言 正しいお金の使い方編
横山 光昭
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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図書館で前著と間違って予約。前著を読んでないと少し厳しいかな?という印象を受けてしまった。基本的に僕のスタンスとしては年収200万円からの貯金よりも、もっと収入を上げる方法を提示してほしかった。家のローン、国民保険、年金。民間の保険。光熱水費などを考えると、いくら貯金をしたところでかつかつな生活が待っているのは目に見ている。確かに、健康保険を見直したり、食費を見直す事は大切だ。しかし、結局、年収200万円で貯められる金額には限度がある。子供がいる家庭ならなおさらだ、そこをどう乗り越えるか提示してほしかった。

本書では貯金についてこんな事が語られている。
お金を貯めるゴールデンルールとは、入ってきた金額をなるべく多く残すこと。つまり「稼いだお金を極力使わない」ことです。非常に味気ないものですね。
年収200万円から始められる貯金生活。確かに、様々な節約術が紹介されている。一番大きな改善ポイントしては固定費の削減でしょう。携帯のプラン変更の見直し、保険の見直しなどが上げられている。クレジットカードを使わず現金で生活しょうなとどいった提案がされている。しかし、一番大事な点が抜けているような気がした。年収200万円でも家族で休みの日には外食をしたいし、ちょっとした家族旅行にも行きたい。土台、年収200万円では無理なのかもしれない。しかし、これだけのベストセラーの第2弾。ここに夢が欲しかったと思う。

きりつめきりつめて、子供の学費をやりくりしたり、ビールを発泡酒に変える。こんな努力の積み重ねで月4万、5万を貯金していく。それは家族のためでもあり、自分たちの老後のためでもある。この本によると最低の暮らしをしていても、老後に必要なお金は夫婦で1500万円と試算されている。今、年金の支給年齢が68歳まで繰り上げられると問題になっている。この本の一番の問題は夢が無い事だ。節約術自体はとても参考になる。しかし、年収200万円だって夢やロマンを語ってもいいのではないか?そう思った。本書を糧に収入アップを模索してみる。それも選択肢なのかもしれない。夫婦で働けば年収300万円くらいにはなるかもしれない。

本書を読んで強く思ったの、お金に対して積極的に家族で話し合う事だと思った。そう考えさせられるだけで十分に元が取れると思う。著者である横山さんは家族で家計のやりくりについて家族会議を開くそうです。5人の娘さんがそれぞれ欲しいものをプレゼンするなんて、微笑ましい光景が頭の中に浮かんでしまった。おこずかいはドル建てで払われるらしい…。

節約が倹約、夢の無いお金にロマンが無い生活から1人でも多くの方が脱出できますように…。