大人視点で観るか、子ども視点で観るかによって作品の評価が分かれる作品だろう。「Mr.ビーン」シリーズでお馴染みのローワン・アトキンソンが007のパロディを演じる。前作「ジョニー・イングリッシュ」の続編として製作された本作。前作、ジョニー・イングリッシュは映画評論家から高い評価を得ていたが、今作は本音で言えば期待を裏切ってくれた。悪い意味で、というか、観客を選ぶ映画だろう。「気休めの報酬」という事で007のパロディに徹するのかと思いきや、007っぽいくない所もあり、パロディなのかオマージュなのか謎な点がある。ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [DVD]posted with amazlet at 12.05.26ジェネオン・ユニバーサル (2012-05-23)
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祖国イギリスの危機を救ったのも今や昔、一時は諜報機関MI7のエースとなった敏腕スパイ、ジョニー・イングリッシュもモザンビークでの任務でヘマをしたことから自信を喪失し、今やチベットの僧院に引きこもり状態。そんな折、MI7から新たなミッションの要請が。世界が彼を再び必要としているとなれば、これはもう復帰するしかない! 新しく上司となった女性、通称ペガサスは英中首脳会談に出席する予定の中国首相の暗殺の動きがあるという。イングリッシュに命じられたのは、その情報収集と暗殺の阻止。こうして、香港・イギリス・スイスを股にかけたイングリッシュの迷捜査がスタートするが…?!はっきり言えば、アメリカのハリウッドとは違う笑いのエッセンスが盛り込まれている。これは賛否が分かれると思うけど、コメディ映画というと、どうしても「ジャッキー・チェン」との対比をしてしまう。観客としては、「ラッシュアワー」的なコメディーが期待していたが、本作の笑いはとてもインテリっぽい。敵と味方をまちがえたり、会議中に椅子の上げ下げボタンが壊れ長身になったり短身になったり、敵地に潜入したのに「私はエージェントです」と、サイレンを鳴らしてみたり。ナビが壊れたので、救急車の上にヘリを載せてみたり、爆笑ではない笑い。これぞ、ローワンの代名詞だと思わせる笑いのエッセンス。主人公を演じるローワン・アトキンソン。一見、おちゃけて見えるが英国の名門オックスフォード大学出身の超インテリだ。
ストーリーとしても007のパロディながら奥深みが感じられない点だ多々あった。ローワン・アトキンソンの基本として、あくまで無口でいる。その中で不自然さを演出する、という笑いの手法があるが、本作ではストーリー上やや多めに台詞が配分されている。中途半端にしゃべるために、変人とスパイという線引きが難しい。変人という一面を強調すれば、未完成に。スパイの一面を強く出せば007と比較される。それが難しい。ただ、アクションが小さい分、殆どのアクションをローワン自らがこなしている点は評価できる。トム・クールズ演じるイーサン・ハント顔負けだ。
個人的に一番のツボだったポイントは、ローワンが敵地に秘密裏に潜入し、ワイヤーで壁を登ろうとするが、誤って非難用の装備を出してしまい。「私はエージェントです」と大音量で流れされるシーン。思わず噴出すほど笑ってしまった。
最後の最後、某裏切り者との1対1の戦いがあるが、そこで相手は股間に思いっきり蹴りを加えてくる。しかし、チベットでの修行の成果か、ローワンは平然と蹴りを受け止める。本家「007 カジノ・ロワイアル」で思いっきり股間を攻撃されたダニエル・クレイグとの対比が面白い。この辺がパロディなのか?年代を重ねる毎にその笑いのエッセンスを噛み砕けるのだろう。年配の方にお勧めです。あっそうそう、エンドロールにもお楽しみが隠されてます。DVDのトレーはそのままで。
【ひと言映画評】
ジャッキー・チェン引退したけど、「ローワン×ジャッキー」の作品も観たかったなー。(笑)
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