タモリさんと言えば、誰からも愛されるイメージがありますよね。30代で芸能界デビューと遅咲き。素人ながら「徹子の部屋」に出演したり、今や「笑っていいとも!」「ミュージックステーション」「タモリ倶楽部」など長寿番組の司会を長年務めています。そんな中で今回は、何故、タモリさんが人の懐に入るのが上手いのか?を、「なぜ、タモリさんは「人の懐」に入るのが上手いのか?」という本から紐解いてみょうと思います。
●タモリに学ぶ人の懐に入る4つの極意〜なぜ、タモリさんは「人の懐」に入るのが上手いのか?〜
1.できないことは、「できない」と割り切ってしまおう。
「できない」ことも「できる」と思い込んで、努力に努力を重ねている人がいるのだとしたら、それは貴重な人生の時間を浪費しているだけではないか、と考えられなくもない。タモリさんの思想は、こちらの考えに近いといえる。
運ですよね。こういう芸能界で生きていけるような才能というのは、生まれもったものですから。努力でどうにでもなるものではないんですよ。できるやつは初めっからできるし、できないやつは努力したってできない。人間の本質を表している言葉ですね。いくら徒競走の練習をしたところで、誰もがボルトになれるわけではない。タモリさんは、できる事に対して情熱を傾ける一面があります。
2.いつでも「ラク」な立場を選べ。
会話上手になる秘訣は、相手にたくさん喋らせることである。「会話上手は、聞き上手」。これは、おちまさとさんの「相手に9割しゃべられる質問術」という本にも書いてありますが、よい話手ほどよい聞き手である傾向があります。タモリさんで言えば、笑っていいとも!「テレフォンショッキング」などで、決してしゃべり上手でもない女優さんなどに対して絶妙なパスを渡しています。
私はラクをしたいので、なるべく自分でしゃべらず、相手に話していただいて、同じギャラなら出番が少ないほうが効率がいいわけで、これを芸能効率説といいます(笑)。
タモリ / SigNote Cloud
3.相手が打ちやすいところにボールを投げろ。
作家の山本文緒氏は、タモリさんについてこう述べている。
「テレフォンショッキング」を見ていると、まるでプロテニス選手が初心者とラリーをするみたいに相手が答えやすいところに話題が飛びますよね。だからゲストも自然に面白い話ができる。その話術は「ミュージックステーション」でも生かされていて、タモリさんがゲストを上手にちゃかすからトークの部分も楽しめるんです。テレフォンで言うところの料理ネタが定番かもしれません。どんなゲストであっても好きな食べ物はある。「出身あそこだよね?あそこの○○が美味いんだよねー」と自然とボールを相手に渡すタモリさんの話術はさすがです。
これは、ストックスピールという話法と呼ばれているそうで、10代から20代の人に向かって「今、好きな人がいるでしょ」と聞けば10人中10人がイエスと応えてくれるというものです。
飛び出し坊や特集のタモリ倶楽部みてる。 / senov
4.「拡大」と「縮小」のテクニックを使え!
ストックスピールの話術を使っても相手の反応がイマイチな場合がある。その場合、「ズームアウト」「ズームイン」の話法を使ってみるといいそうです。
○○さんは料理とか作るの好きなんじゃない?と相手にふった時、相手の反応がイマイチなら、
食べるのとかは好きですよねと返してすみる。これが「ズームアウト」です。
食べ物は好きですと相手が返してきた場合、
○○さんは、出身が○○だからあの郷土料理が好きなんじゃない?これが「ズームイン」です。テレフォンで喋りが得意ではない女優さんが来た場合、タモリさんは出身や食べ物の話題を振っている場合が多いです。とりあえず、投げてみる。だめならズームアウト、そしてズームインして相手の本質に迫っていく。これがタモリ流の省エネ会話術かもしれません。
5.とりあえずどんな話題でも、切り出してみれば上手くいく。
タモリさんは、たまに人か驚くような発言をする事があります。例えば、AKB48の総選挙後のこの発言です。
第3回AKB48選抜総選挙の翌日、6月10日の「ミュージックステーション」において、タモリさんは、1位だった前田敦子さんと2位だった大島優子さんに向かって、「抱き合っているけどホントは仲悪いんだろ〜?」とストレートに質問している。もちろん、他意はないし、いやらしい聞き方でもない。本当に自然に質問しているだけ、という感じであった。米国のジェニファー・テリオンは、38歳から53歳までのミドル・マネージャーが参加した管理職コースにおいて`ダーティな悪口や性的なジョークなども、お互いの一体感を高めるのに役立つという論文を発表している。お互いをけなしあうのは、ガス抜き作用を持っているそうです。
R0012012 / duck75
6.謎めいていればいるほど、人はあなたに興味を抱く。
テレビ番組では、「答えはCMの後!」といって、なかなか答えを教えずに視聴者の興味を引っ張るやり方がとられたりする。こういうやり方を心理学では「ティーザー法」と呼んでいる。ティーザーとういのは「興味をそそる」という英語の意味だそうです。
皆さんは、タモリさんのプライベートを知っているだろうか?あれだけ数多くの長寿番組。「笑っていいとも!」に関してはほぼ毎日のようにお茶の間に顔を出している。しかし、我々はタモリさんについて、どこまで知っているのだろうか?タモリさんは結婚をしているが、奥さんがどんな人でどんな生活を送ているのか?タモリさんの好きな女優さんであったり好きな食べ物であったり、知らない事は多い。タモリさんが何故、サングラスを付けているのか?これも一種の謎めいた部分だろう。(子どもの頃に片目が失明してそれを隠すため…)と言われている。
8割くらいの自分を出して、2割の自分を決して見せないようにする。こうする事で、あなたがより魅力的に見えるのです。
タモリさんの生姜焼き / woopsdez
7.逆に、自分のいいところは絶対に変えない。
タモリさんは、たしかにデビュー当時から比べると丸くなったと言われるし、かつてのように毒もあまり吐かなくなった。しかし、良い意味での「いいかげさ」は消えていない。作家の風山光三郎さんは、タモリさんの人気についてこう指摘している。
視聴者のほうは、お笑い番組はみんなニコニコして、視聴者にペコペコするものだという発想ができている。と同時につくり手の局側にしても、お笑い番組なんだから、見ている人に気持ちよくしてもらうためにペコへコして、一種の媚を売る。そうすると、茶の間が明るくなねという発想がいままであったと思うんです。とろが、タモリの人気の原因をぼくなりに考えてみると、視聴者に媚びていないんですよ。今年の27時間テレビでタモリさんが「さんな&中居の今夜も眠れない」に出演した際にも、明石家さんまさんから、この人は全然笑いを取りに行かない…と何度も指摘されていました。その反対にタモリさんは、「なんで全てにおいて面白くしないといけないの?」と言ってました。我々はタモリさんの話術やエピソードに酔いしれるとかじゃなく、タモリさんそのものが好きなのかもしれない。決して、テレビに媚びないタモリさん。自分を変えない事、自分という人物を徹底的に貫くこと、これも一種の才能なのかもしれない。
好きな女優を知らない?
あんなに有名なサユリストなのに?