楽天やユニクロの英語公用化。パナソニックが外国人の大量採用など、今まで日本企業(=日本社会)という事で保護されていた環境がグローバルになり就職や昇進のライバルが日本人の枠から全世界人に拡大された。シャープのように日本の市場に頼っていたら潰れる。その危機感を抱きながら日本企業は急速にグローバル化の戦略をとりつつある。一つ前の時代では英語が話せる事が、それだけでインセンティブだった。しかし今や、英語が話せることは当然のスキルであります。英語が話せて初めてスタートラインに立てる。でも英語を勉強してもなかなか話せるようにならない。そいう方のために、今回は、元Google社長である村上憲郎さん本「村上式シンプル英語勉強法」の中から英語学習極意を紹介してみょうと思います。

村上さんは30歳で転職して、それまでは英語が話せなかったそうですが、編み出した独自の英語勉強法で英語が話せるようになったそうです。ちょっと型破りですが、一読の価値ありです。
1.英語は2台目の自転車である。

私は、「英語は学問じゃない」と思っています。英語なんてせいぜい2台目の自転車乗りこなし術です。それ以上でも以下でもありません
村上氏の英語学習法の根底にはこんな思想があるようです。英語は学問ではない、それは簡単に言えるようで難しい事です。村上式では英語を勉強する際、「読む」「単語を覚える」「聴く」「書く」「話す」という5つの側面からアプローチしていきます。

2.知らない形容詞は「good」か「bad」に変換する。


ここから具体的な英語勉強法の説明に移っていきます。
>たとえば名詞の説明をする形容詞には、「いい」か「悪い」しかないと割り切ってしまいましょう。分からない形容詞は、いい形容詞か悪い形容詞…ホメているか、けなしているかのどちらかだと。実際、ほとんどの形容詞は、そのどちらかに分かれるんです。だから読んでいて知らない形容詞に出くわしたら、「good」tか「bad」に変えてしまえばいい。シンプルだと思いませんか?

知らない単語なんだから、覚えない限り最後まで意味なんて分かるはずがない。だからといって、いちいち辞書を開いていたのでは絶対に前に進みません。
中学生や高校生の頃、必死で覚えた形容詞を2通りの方法で言いと言う著者。あの苦労は何だったんだと思う方もいるかもしれませんが、英語のネイティブでも専門家でも無い我々英語庶民にとっては理解できればそれで御の字なのかもしれません。事実、著者である村上氏はこの方法で英語をマスターしていたと言います。

3.英語の出だしは12種類しかない。

1.前置詞で始まったら、イントロ(状況などの説明) (例)In japan
2.「The〜」とか「A〜」なら主語
3.「When〜」でカンマがあったらイントロ
4.名詞で始まったら、ほぼ主語
5.「It〜」なら「It〜that…」か「It〜to…」となり、だいたいが借主語
6.「To〜」なら、イントロもしくはカンマがなければ主語<
7.「There〜」なら、There+動詞(V)+主語(S)で「Sがある」となる
8.「Ving〜」なら、イントロもしくはカンマがなければ主語
9.「Ved by〜」なら、カンマまでイントロ
10.「What〜」なら、文末に?が無ければ主語
11.「〜lyやBut」なら、カンマまでイントロ
12.それ以外の特殊なケース(ほとんど出てこない)

4.究極のところ、英文は「S+V」しかない。

英語の文型は、はっきり言ってしまうと、たったひとつしかありません。
文型は「S+V」の1種類だけです。
学校の英語法の授業では「SVOC」や「SVOO」、5文型といろいろ習いましたが、それは全て忘れていい。OやCなど必要ありません。

イントロ(状況説明)+S(主語)+Sの説明、V(動詞)+Vの説明

に集約されます。ここから説明部分をそぎ落とせばSとVしか残らないんです。厳密に言うと、V(動詞)はその働きによって、「SがVする」が「Sが○○である」という2種類に分かれるのですが、文型という意味では「S+V」の1種類しかありません。ほかの部分はすべてSとVの説明だと思えば、息継ぎしなくても平泳ぎで進んでいきます。(中略)英語はとてもシンプルなんです。
英語落第生で「S+V」以降の文法が理解できなかった自分にとってはとても励みになる内容ですね。日本の英語学習と言えばまずは文法というイメージが強いですが、こんなに簡単なら今すぐでも英語学習が始められそうです。

5.英語にまったく自信のない人は、中学生の教科書を読む。


英語そのものに自信がない人の場合、英語法を完全に無視しても大丈夫というわけにもいきません。その場合、中学3年分の教科書をおさらいします。
基礎の基礎から勉強を復習する当たり前の行為といえばそうですが、それがなかなか難しいのですよね。自分は何で中学校の勉強を復習しなければならないんだ。という恥があって、なかなか勉強に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。そういう方は恥を捨ててでも、中学の教科書から復習する事をお勧めします。

6.単語は丸暗記しない。毎日会って頭に入れる。

英語学習の中でも切っても切れない関係にあるのが単語学習です。いくら文法や冒頭の意味が理解できたとしても、肝心の単語の意味がわからなければ意味がありません。村上式英語術では、ビジネスに困らない単語数として1万語を掲げていますが、その単語学習法がまたユニークなのです。
村上式の単語の覚え方の極意は「ひたすら眺める」です。毎日毎日、ただひたすら単語を見る、眺める。最終的には1日に1万語見る。毎日10語ずつをコツコツと…なんていうのはダメ。毎日1万語、全部を見る。少しずつではなくて、一気呵成に徹底してやる

最初は2時間、3時間と時間が掛かってしまうかもしれませんが、読んでいくうちにじょじょに単語が頭に記憶され、読む時間が少なくなってくる。ここは大変な所ですが、ここで負けているようでは英語学習は進みません。
単語を覚える場合、単語の本にマーカーを引くとか、単語カードを作ってめくるとか、ノートに単語を書き写すとか、そういうことは一切しません。繰り返しますか、毎日、1万語なのです。1語を1秒て見るとすると、1万語でおよそ2時間45分かかります。(中略)いちいちマーカーなど引いていては、何時間どころか何日もかってしまいます。(中略)意識して、毎日1万語見る。これが村上式シンプル英語勉強法の基本です。


7.日常英会話は5パターンしかない。

日常の会話では、「あいさつ」「依頼する」「質問する」「意思を伝える」「相手ての意向を聞く」この5項目以外の必要に遭遇することはほとんどありません。(中略)つまりこの5パターンが、生活していく上での最低限の会話パターンです。ならば、これだけ覚えておけば、日常会話は何とかなります。

あいさつは既に英語を便利している方なら理解していると思うので割愛します。
「依頼する」は、相手が主語か、自分が主語かによって、次の2つでOK
①Could you please〜
②Can I〜
「何かを尋ねるも」単純に疑問文だから、いいですよね。
「意思を伝える」は、その意志の強さの違う次の2つで、OK。
①I,d like to〜 (〜したい)
②I will〜 (絶対〜する)
「相手の意向を聞く」も、相手が主語か、自分が主語かによって、次の2つでOK。
①Would you like to 〜
②Shall I 〜

以上がGoogle村上氏が考えた英語勉強法の概要です。詳しい内容が知りたい方は本書を手にとって頂くとして、この英語法は村上氏が実践で使っている実地の英語法ばかり。英語を実際に社内の公用語として利用しているGoogleならではと言える方法なのかもしれません。先に触れたユニクロや楽天の例ではありませんが、この先、英語が喋れることが最低限という時代が到来するのかもしれません。そんな時に迷わないためにも、今のうちから英語を勉強しておいたら良いと思います。英語があまり得意ではなく僕でも、この方法なら英語が身に付くような気がしています。