最近、ふとAKB48=AVの「素人物」ではないか?と思っている。

こう言うと語弊があるかもしれないですが、「素人物」とAKB48に共通する部分って結構あると思うんです。女性の方はイマイチ理解できないと思いますが、アダルトビデオ(以下、AV)には、素人さんがそういう行為をする姿を撮影した「素人物」というジャンルがあります。成人男性は知っていると思います。タイトル名を書くのはさすがに避けますが、そういう素人物が好きな男性は結構います。ここで簡単になぜAVの素人物は男性から支持されるのか?以下、箇条書きで説明します。

・女優ではなく、素人がそういう行為をする事に興奮する。
・より本物に近いものが見られる。
・素人が頑張っている姿に興奮する。
・なぜか応援したくなる。

AKB48はある意味では素人の集団と言えるのかもしれません。実情はプロのダンサー集団でもプロの歌手でもなく曖昧なアイドルという立ち位置です。ダンサーとしてTRFやエグザイルと比較できないですし、歌手としてミスチルやB'zと比較する事も難しいでしょう。AKB48が何故、ミリオンヒットを連発しているのか?という問いに答えるなら、消費者に対する敷居が物凄く低いという事です。僕の持論ですが、音楽業界で売れるのは「Sクラス」か「Bクラス」という考え方になります。例えば、ミスチルやB'zがSクラスです。最近、CD不況だと叫ばれて久しいですが、その原因は「Aクラスの増加」だと思っています。昔は高額な設備や専門知識がなければ作れなかった楽曲が、今やDTMといった音楽作成ツールを使えばパソコン1台あれば作曲が可能です。皆が上手くなった、「Aクラス」は絶えず「Sクラス」と比較される。逆に、「Bクラス」は「Cクラス」と比較される。テレビ発の楽曲。最近で言えば「羞恥心」だったり、ちょっと前ではウリナリの「ポケビ」「ブラビ」が人気を集めましたが、あれが売れた理由は楽曲の良さというよりも、素人よりも上手い芸能人という尺度で判別されたからではないでしょうか?

今のAKB48がまさに、その位置にいると思います。

・プロ歌手ではなく、素人からの叩き上げのメンバーが歌っている。
・プロではなく、素人よりも上手い=アイドルという立ち位置。
・素人が頑張っている姿に共感を覚える。
・少女たちが過激な歌詞やややエッチな衣装を着ることに興奮する。

といった事が人気の余韻として考えられます。
個人的には「ヘビーローテーション」のPVを見た時は結構、衝撃でした。女の子たちが下着姿でベッドの上で寝ているシーンとか、これは子どもが見ても大丈夫なのか?と思いました。「ポニーテールとシュシュ」も以下同文。



ある意味で、AKB48はポルノ的な一面があるのでしょうか。ひと昔前の、「SPEED」や初期の「宇多田ヒカル」にも似たような感覚を覚える。そういう欲求というのはどこかしらにあると思う。ポルノというのが正解なのか分からないですが、別の言い方をすれば「少女が過激な歌詞を歌う興奮」みたいなものでしょうか。例えば、SPEEDで言う12歳くらいの少女が「もっと奥まで行こうぜ!Boy&soul 」と歌ったり、宇多田ヒカルで言う「最後のキスはタバコのフレイバーの臭いがした」だったりします。デビュー直後観客からAKB48は「パンツ見せ隊」と非難されていたそうです。「ギンガムチェック」という曲のダンスでセンターの大島優子がパンチラギリギリの場面がありますが、あれは、ただのパンツではなく恋愛禁止のメンバーが見せるパンツという事にインセンティブがあるんだと思います。



AKB48は歌が上手くなっちゃけない、絶えず素人と同じ立ち位置でいるべき。

AKBがこのまま興行的に成功していくための確実な方法は「素人と同じ立ち位置でいる」という事に尽きると思います。初期の頃は秋葉原の小劇場で会いにいけるアイドルとして成功した。先ほども言ったように、歌手として「Aクラス」に属すればアイドルではなく歌手として評価されるのです。初期のモーニング娘が何故成功したのか?と言えば、オーディションに落ちた素人で結成されたアイドル。消費者に限りなく近い存在だったからです。逆に、今のモーニング娘がヒットしない理由は、何度かの再編成を経た結果、プロの集団として認知されたからだと思います。

それに加えて年齢の壁というものもあるでしょう。今はまだ下着姿でも「大島かわいい」とか「高橋みなみかわいい」とか言われますが、20代後半になって下着姿なんて本当にちよっとしたAVです。秋元康が書く歌詞との整合性も問われてきます。ある意味で、ここ1.2年がAKB48の勝負なのではないでしょうか?旧メンバーと新メンバーを大幅に入れ替えて「素人感」を残すのか。歌手として「Aクラス」「Sクラス」を目指すのか?

長くなったので今回は、この辺で終わります。