「ウェブで政治を動かす!」のタイトルに惹かれて購入した。アラブの春に大きく関与したTwitterやFacebook。オバマ大領に代表されるソーシャル選挙。本書はまさに、ネットと政治を結びつける1冊。選挙や政治とソーシャルメディアとの関係が丁寧に解説してある。今の政治は「ラウドマイノリティ」(雄弁な少数の意見)に動かされている。しかし、我々が自前のSNSを持つことで、それを変える事ができる。政治に参加するためのコストは限りなくゼロに近づきつつある。この本の中で大きなテーマとなっているのが、ネット選挙解禁です。残念ながら、今回の衆議院選挙では選挙期間中のネット上での活動は制限されている。そもそも、これだけネットが普及したのにも関わらず、未だにビラを配って選挙活動を行っている事が古い。Twitterで「今、ここで演説してますよー!」といった方がよっぽど効率がいい。しかし、それが出来ない事への歯がゆさはある。

ギリシャ問題に端を発するヨーロッパの債務問題。EU各国でデモが起きた。しかし、蓋を開けると日本とは少し事情が変わっているらしい。参加者の多くがデモにおいて暴挙と化すわけではなく、参加するだけ。お祭り気分とう人も多いようだ。ただ、日本と違って何かしらの意思表示はしたい。という人は多いと思った。

著者である津田さんが政治に興味をもったきっけかは輸入CDに対する輸入禁止問題だったそうだ。様々な取材を通して感じた事を、以下の一文に要約している。
「政治や政策に無関心でいては、自分の好きなものがいつか誰かの勝手な都合で変容されてしまう」その事実に気づいた瞬間、それまで「自分からは遠い存在と感じていた政治や政策が身近な存在に変化した。
最新の世論調査によれば今回の衆議院選で入れる党を決めていない有権者が3割から4割りもいるらしい。その中には「選挙には行かない。政治には興味がない」という人も多くいると思う。政治に参加する事こそが国を変える大きな意思決定です。しかし、国民が1つ1つの政策において専門知識を持ち、判断できるか?というと疑問が残る。東浩紀さんの著書「一般意志2.0」にはこんな事が書いてあります。
利害関係が多様化し、複雑に絡み合った社会状況下で、何らかの政策を立案し、実現していくのは非常に困難だ。東は、インターネットを通じた大衆のバラバラな「意見(無意識的意識)」を、そのまま政策に反映するのではなく、情報技術を駆使することで政治家や官僚が「暴走」しないためのリミッターとして利用すること。「無意識民主主義」を提案している。
津田さんはネット上でのコミニュティが成功する理由は以下の7つと指摘する。

1.「ユーザーにパワーを与える」
2.「連続したストーリー性を持たせること」
3.「内容に信頼性を持たせること」
4.「透明性を確保すること」
5.「瞬間的な対応すること」
6.「計測可能で戦略的なゴールを設定すること」
7.「試行錯誤で能力を拡張すること」
オープンガバメントとは、「政策中心の政治」を実現するための重要なカギであり、われわれが「ウェブで政治を動かす」ための、最強の武器であるのだ。
この本のタイトルは元々「ウェブで政治が動く」だったそうだ。「政局中心」によって、政治に興味が無い人が増えた。政治を自らの力で動かす。そこに「ウェブで政治を動かす」といった前向きなタイトルになったそうです。日本は民主主義社会です。前回の衆議院選挙で民主党に投票したのは紛れも無く日本国民。今回の衆議院選挙でどんな党が政権を担うのが分からない。しかし、確実に多打順は国民に回ったと思う。政治家がネットを使えない以上は、国民がネットを最大現活かして政治に反映しなければ、ならないと思います。

津田さんは、この本が300万部売れたら東京都知事選に立候補するといっていましたが、さすがに目標は達成できなかったらしいです。この本を読めば、今、ネットで起こっている政治の事が分かる。今、政治に無関心の人はこの本を読んでみるといいのかもしれません。