都市と消費とディズニーの夢  ショッピングモーライゼーションの時代 (oneテーマ21)
速水 健朗
角川書店(角川グループパブリッシング)
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今や、買い物は商店街ではなく郊外の大きなショッピングモールで、というのが当たり前になった。これはアメリカ文化の影響なのか確証はない。しかし、日本の消費スタイルがここ十数年で多きく変わったのは事実だ。本書「都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代」では、そんなショッピングセンターの成り立ちに迫りつつ、新しい消費スタイルにスポットを当てる。本書の著者が最近、ブログで日本のJポップに関する鋭い考察をしていたので、気になって著者の本を手に取った。著者が言うには、
公共性の高いスペースの収益化を行う場合に、選択枝として選ばれるのがショッピングセンターとして施設をつくり直すという手法です。こういった一連の現象を著者はショッピングライゼーションと名づけています。
という事が本書で伝えたい事です。本書では、そんなショッピングモールの歴史を振り返りながら消費と生活の変化を綴る。といった事が主な内容です。本書の中でディズニーが現在はディズニーワールドが建設されている場所にまったく新しい街「EPCOT」建設しょうとしていた。その中核となる場所にショッピングセンターを作ろう。ディズニーランドのように、車は全てバックヤードに収めよう。入り口を飛行機のみに限定してコミニティを確保しょう。それがディズニーの夢でした。という事が書かれている。

ショッピングモール世に始めて生まれたのが、1954年。ビクター・グルーエンという人物が世界で始めてとなる「ノースランド・センター」を誕生させました。。例えば本書の中ではピクサーの名作「カーズ」が紹介されています。簡単にあらすじを説明すれば、車の宿場としての存在だったルート66が新しい道路の建設によって衰退してしまった。というお話なのですが、都市と道路を結ぶと都市が衰退する。これはある意味で正解だと思います。アメリカの郊外のショッピングモールは偶然というよりも、治安が悪化した都市部からの移転してきた消費者のため、ある意味で必然的に建設されたといっても過言でありません。今までにあったコミニュティーを復活させる目的もあったのです。日本では、商店街の衰退を、郊外のショッピングモールに向ける部分がありますが、著者よると、それは必ずしも時期的な関係で正解とは言えないようです。

病院や官庁の施設にスターバックスが進出しているように、もはや収益を考えるとショッピングモール的な発想が求められる。それが本書で言う「ショッピングライゼーション」という事なのかもしれない。

外国の旅行ガイドの観光地としてショッピングモールが載っている点は興味深いですね。都市の構築要素。キーアイテムとしてのショッピングセンターという指摘は刺激的です。

個人的に新書の良さというのは、難しい分野の事を初心者でも手軽に…という事だと思ってます。ある意味でこの本は専門的です。ショッピングセンターと消費に関して興味がある人が読めば面白いと思います。消費と都市の発展が主なテーマだと思います。ただ、この本は読者を選ぶと思います。ショッピングモールに行った事があって消費に興味のある人。ある意味で専門的な1冊かもしれません。

例えば、ショッピングモールができて原宿のファッションが地方でも買えるようになった。という論だったら、尚さらよかったと思います。