ウォーレン・バフェットと言えば、世界を代表する投資家の1人だ。その資産はビル・ゲイツに並び4兆円とも5兆円とも言われている。ビル・ゲイツがマイクロソフトで世界の富豪になったのに対して、バフェットは株投資で巨万の富を手にした。本書は、そんなバフェットの人生を漫画で描いた作品だ。彼の投資手法は「バリュー投資」と呼ばれているもので、チャートではなく企業の本当の価値を見極める、そして分析した結果、安い価格の企業の株を買うという手法です。

本書「マンガ ウォーレン・バフェット」はそんな、バフェット氏の生い立ちから成功までを漫画で綴る。基本的に本書の大体は漫画です。株の専門書は難しい、でも、バフェットの成功の秘訣を知りたい、、という方にはおすすめできます。ただ、とっつき易さの半面。この本を読んだところで「さぁ株を始めよう」とはいかない。600円ちょいの本で5兆円稼げるほど、株の世界は甘くないとも言えます。(笑)

●子供時代のバフェット。

5兆円の資産を持つバフェット氏ですが、その世界ぶりの質素さは有名です。自身が経営するバクーシャー・ハサウェイから年間10万ドル(約1000万円)を貰って生活している。車も中古のものに乗っているらしい。バフェット氏は子供の頃からビシネスや投資の才能の片鱗を見せていた。親戚から6缶25セントでコーラを仕入れて、1本5セントで売っていたり、新聞配達などで1日に500部を配達し、子供ながら大人と同じ収入を得て、税金の申告までしていたそうだ。

●バフェットの師匠、「グレアム理論」。

バフェットが自身の投資の根底には「グレアム理論」にがある。それを要約すれば、株価が割安なうちに株を買うという手法だったりする。
賢明な投資家は日々の株価ではなく企業の本質的価値に注目する。詳細な分析によって「適切な株価」を判断し、それよりも値を下げている「割安の株」を買うのである。
●バフェット伝説。

バフェットがアメリカン・エクスプレスの株を買ったのは、当時、詐欺にかかり15億ドルの損失を抱えていた時期。株価は下がり、存亡の危機にある中で、バフェットは業務データを綿密に分析し、投資する事に決めた。バフェット自身、株主の代表として裁判で証言もした。ワシントン・ポストに対しても、当時の社長が自殺するという困難を迎えながら、妻で次期社長の人柄を評価して株を買った。その1000万ドルは結果的に2億ドルまで値上がりした。

●バフェット投資の極意。

以下、簡単にバフェットの投資の極意を紹介してみる。

ルール1.買うのは企業 株ではない。
ルール2.株主は経営をしない。
ルール3.わからないことには手を出さない。
ルール4.悪いニュースは直ちに報告させること。
ルール5.経営者が株主を大切にしていること。
ルール6.株主と経営者はパートナーであること。
ルール7.市場から離れていること。

結果的にこの本は入り口でしかない。気になる方は、もっと専門的なバフェットの本を読んだらいいと思う。株はギャンブルと呼ばれる日本の中で、企業の価値に注目する事。短期の利益を追求しない事には共感する事ができました。漫画なので、とても読み易いと思います。