社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!
ちきりん
大和書房
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ちきりんと言えば、もはやブロガー代名詞とも呼べる存在かもしれない。月間アクセス数は150万ページビューを越える。この本を含めて既に3冊の本が出版されている。その独自の切り口で社会を切り取る姿に、読者は共感し、感嘆するのではないか。本書は前著「自分のアタマで考えよう 」とは変わって、旅行、特に海外について綴った本だ。海外で出会った様々なものに対して、ちきりん氏が独自の分析を加えるという本だ。正直に言えば、この本は海外旅行の本ではない。たぶん、この本を読んだからといって海外旅行に行きたいとは思わない。タイトルに「世界を歩いて考えよう」という題が付いているように、考える事が大切なのだ。

Amazonの評価を見ると、思いのほか否定的な意見が多くて驚いた。その多くが「表面的な見方でしかない」という事なのだが、たぶん、旅行本ではないという部分が大きいのだろう。僕自身も、確かに少し考えに矛盾があるのでないか?と思う部分もあった。ただ、一つの価値観と考えれば、それは許容される範囲なのではないかとも思った。

色々と話はあるけど、個人的に面白いと思ったのが、世界のコーラ事情だったりする。コカ・コーラと言えばもはや世界的飲料ではあるけど、その事情はその国の経済状況で大きく変わる。例えば、世界にはコーラと同じ味だけどブランドではない「ローカルブランド」のコーラが多く出回っている。ブランドのコーラが買えない国では、コカ・コーラと並んでローカルブランドのコーラが出回っている。もう少し経済が成長すれば、他国、例えば近隣にタイやマレーシアからコカ・コーラを輸入する。最終的には、先進国のように甘いコーラではなく、ダイエットコーラといったものが多く飲まれるようになる。コーラで世界を分析した面白い考察でした。

最後に、若者が海外旅行に行かない。という話が綴られている。世間的にはお金が原因とされているけれど、分析すれば自国に美味しい食べ物や観光資源がある国、例えば、フランスや米国では海外に行く人は少ない。逆に、曇りがちだったり自国に美味しい食べ物がない、ドイツやイギリスの海外渡航者は非常に多かったりする。自国だけで満足する。一概に、若者がひ弱になったとは言い切れないようです。

ちきりん氏の価値観を許容できる方には面白い本だと思います。
もし本当に海外に行きたいのなら、「るるぶ」をお勧めしますが、、。(笑)