アップルストア銀座
アップルストア銀座 / neco


スマホにおける「iPhoneVSAndroid」の戦いが激しさを増してくきました。
iPhoneを買うか、Android端末を買うかは既に好みの問題(宗教)だったりしますが、この問題を僕はある歴史に似ていると感じています。

それは、ゲーム機で覇権を争っている「任天堂VSソニー」の戦いの歴史です。
そもそも家庭用ゲーム機という市場を構築したのは任天堂です。ファミコンで世界や価値観を変えた。

●強気の戦略と独占。

これは、アップルが最初のiPhone「iPhone3G」を発売した時と重なります。
その時、世の中にスマートフォンと言われるものはほぼ皆無でした。その覇権はAndroidが登場するまで揺るがなかった。その時のアップルの状況は任天堂が「ファミコン」を発売した時と重なります。出せば売れる、子供から大人までゲームに熱狂し、この世の春を謳歌していた。それを背景にアップルは世界の携帯キャリアに強気の交渉を行ってきました。ドコモがiPhoneの発売に踏み切れない理由も、売り上げ
うち何%をiPhoneの販売にしなければならない、といった強くの戦略があるからです。

任天堂も強気でした、任天堂は卸における権限を持ち「初心会」という卸組織を持つ事で、強くの価格を維持していました。今のちびっ子は知らないと思いますが、当時はクソゲーとヒットゲームがセットで売られる、いわゆる「抱き合わせ販売」というものが存在していました。

確か、公正取引委員会から指摘されて、やめたという話も聞きましたが、、、。

●ファミコン〜スーファミ、そして「PS」ソニーのゲーム事業参入。

この世春を謳歌していた任天堂に対して、衝撃的だったのがエレクロの優であるソニーのゲーム事業参入です。久夛良木ちゃんがやってきた!任天堂がソフトや製造、販売までを牛耳るのに対して、ソニーは一定の手数料を支払えれば誰でもゲームを販売できるようになりました。ある意味で破壊的な戦略です。

これは、スマホで言えば、Googleの「Android」参入と似ていると思います。
アップルが垂直統合型で全てを牛耳のに対して、Googleは広告収入のために携帯製造メーカーに対して、OSを無料で提供する事にしました。

その力は凄まじく、あっという間に世界のスマホは「Android」の市場に占領されていました。
任天堂のゲームは「マリオ」や「ポケモン」は熱狂的なファンを持っていましたが、ソニーのゲームの方が「かっこいい」という理由、ファイナルファンタジーやドラクエなどの人気タイトルの登場によって、ユーザーはいっきにPSに流れて行きました。任天堂とソニーの大きな違いは価格にありました。任天堂がカセットという自社の強みに活かす一方で、ソニーは安価なCDを使いました。価格的には圧倒的にソニー有利だったのです。

スーファミの「ファイルファンタジー6」の価格が新品で1万円近かった事を考えれば、、。

●iPhone信者=任天堂信者?

自分は「Android」を買うか?「iPhone」を買うか?悩みますよね。
ただ機能的には殆ど、どちらを買っても問題ありません。

ただ、iPhoneを使っている人の中には熱心なアップル信者います。
これはある意味で「任天堂信者」に似ていると思います。

性能や機能的にはソニーが展開する「PS」の方が優れています。
しかし、「マリオ」や「ポケモン」には熱心なファンがいます。売り上げ的にはソニーの方が上ですが、そういった熱心なファンは任天堂の製品を買い続けます。iPhoneも同じで、機能的(アップルに対して、様々な設定ができたり機種による幅が広いという意味で、、)にはAndroidが優れているものの、ジョブズ信者よろしく、あの洗練されたデザインと機能に多くのファンがいます。ただ売り上げ的に考えると、ソフトの融通が楽なソニーの方が上という事実は否めません。

●結果的に、アップルは緩やかに衰退していく?

最後に、iPhoneとAndroidのどちらが勝つか?を、任天堂とソニーの現在から見通してみましょう。
これはどちらのゲーム機メーカーに言える事ですが、一部の有力ソフトに依存する体制は否めません。

任天堂であれば「マリオ」「ポケモン」。
ソニーであれば「ファイナルファンタジー」だったりします。

ゲーム機(ハード)に関しては、今のゲーム機戦争を見ていれば、おおよその未来が見えてきます。
今のゲーム機はゲームの面白さではなく、ゲーム機の進化に傾向しています。それは、ソニーで言えば、フルHDでムービーの豪華さを競ったりするわけですが、それによってゲーム機本体の価格高騰やソフト不足をまねいています。携帯もこれから、ますます高画質で高機能の製品が出てくるでしょう。しかし、多くのユーザーはそれほど進化を求めていない。未だにガラケー最強と思っている人が携帯契約者の半数を占めているわけですから、、。

それに加えて、今の任天堂のゲームの大半が「宮本茂製」で占められているように。確かに、任天堂のハードは他社に比べて劣ってはいけない(むしろ3Dという点で優れているけ)ど、別に本体には手が出ない。おもしろそうだけど、やらない。宮本茂が任天堂から居なくなった後の事を考えるのが怖いように、アップルにとってスティーブ・ジョブズ氏という存在(宮本茂に筆頭)を失ってしまった現在、iPhoneも同じで、確かにiPhoneは優れているけど、別に買おうと思わない。そんな状況が続く可能性もあると思います。今後のアップルは革新的な製品ではなく、いかに他社を越えるスペックの製品を出すかの勝負に出てくるんだと思います。それは、iPad miniでRetina採用か?とか騒いでいるように、、。

スマホがどんどん進化して、どんどん高価になっていく未来(もしかすると、画面がもっと大きくなるかもしれない)。今のゲーム産業がソーシャルゲームに奪われているように、どこかのタイミングで、iPhoneでもAndroidでみない、別の携帯、まったく新しい黒船の到来を予感させるのかもしれまん。ただ一つ言える事は、これからのスマホは革新的な進歩はしない、という事です。いかに画面を奇麗にするか、いかに早く起動されるか。勿論、バッテリーの持ち具合も含めて、スペック的な進歩を続けていくと思います。