ウォーレン・バフェットと言えば、株の世界では知らない者はいない。ビルゲイツがWindowsで財産を成したのに対して、バフェットは株だけで数兆円という稼いだ。バフェットの投資方法は一風変わっている(ある意味でそれは健全とも言える、、)バリュー投資というもので、割安な時に株を買い長期保有する事で、利益を稼ぐ手法だ。
バフェットの投資のスタンスは以下のように言える。

1.市場の価格に対して株が割安である事。
2.自分がその業界に精通している、事業の内容が分かっている事。
3.持続的に人々にとってその事業が必要である事。
3.一度買ったら、10年20年と長期保有をする。(最高の投資は永遠だと、バフェット氏)
4.経営者を見極める。
5.ハイテクではなく、ローテクの企業を買う。
6.相場が下げた時は買いのチャンス。

バフェットの投資の師匠はグレアムという人だ。バリュー投資の神様と言われ、バフェットの投資の基礎を作ったと言える。この本ではそんなバフェットの投資の極意を簡単にまとめてある。たぶん、この手の本を読む大半の人が自分の財産を増やそうと虎視眈々と狙っているだろう。しかし、この本を読んだからといって、バフェットの投資術が分かるたわけではない。新書タイプでページ数も少ない、バフェットの偉大な功績を学ぶにはやや物足りなさを覚える。ただ、一つバフェットの投資スタンスで明確な事は、

市場が下げた時はチャンス。

という事だろう。
バフェット氏は今でも当然とされている。株価のチャートを一切見ない。本書の中の言葉を借りるなら、バフェット氏は過去の株価も今の株価も知らない。という事だろう。大事なのは10年先、20年先の株価だ。チャート分析については、様々な書籍が出ているが、バフェット氏は本当の意味では、そんなものは通用しないと言っている。大事なのは、その事業が持続的に成長するかどうか?だ。コカ・コーラ、アメリカン・エクスプレス・ワシントン・ポスト。こいった銘柄をバフェット氏は好む。逆に、自分が分からない分野には一切、手を出さない。ITバブルの絶頂の時に、他の投資家はバフェット氏の時代は終わったと思った。しかし、正しかったのかバフェット氏だった。殆どの新興企業が倒産するのに対して、バフェット氏が投資した銘柄は着実に利益を伸ばしていった。

確かに、バリュー投資が優れているのは事実だけれども、10万円や20万円を10年間投資し続けたとしても得られる利益はたかが知れている。時には短期で売買する事も大切なのだと思う。しかし、お金に余裕(例えば、1億とか10億とか)があるのであれば、長期投資も面白いと思う。健全な投資を学ぶために、バフェットの例は有益だと思いました。