僕がアップルで学んだ事の著者が、「アップル」や「エクソンモービル」「マクドナルド」といった世界的な企業の裏側を描いた本。これは色々な意味で名著だ!間違いなく、買って損はない。アスキー新書という事でIT系の新書を想像したが、内容は予想外のものだった。新しい支配者の形としてのグーバル企業。表では赤い口紅の女性が笑顔を浮かべているのに対して、裏では世界を操り、そして自己の利益を最大化している。ルポではないが、本書が伝えたい事は「若者は奴隷のように使われる場所からいかに避けるのか?」といった事だろう。ある意味で読後は衝撃的な余韻がたっぷりだった。
例えば、アップルの従業員は世界で6万人近くいる。しかし、実際にカリフォルニアの本社で働いているのは6万人のうち4000人〜5000人だという。大半がアップルストアで働いている。アップルの本社で働く人の給料に対して、ストアで働く従業員の時給は10ドルほどだと言う。アップルはご存知の通り、自社で製品を製造していない。iPhoneの製造は台湾のフォックスコン(製造は中国)で製造している。パーツを含めて全世界でアップルに関わる人材は100万人の規模に及ぶが、大半の利益をアップル本社が握っている。
●マクドナルドが外食を変えた?
マクドナルドは日本でもお馴染みだが、アメリカの事例を見れば、その実態はすさまじい。例えば、牛肉や鶏肉などの生産は数十年前まで大手のパーセンテージは30%に過ぎなかったが、今ではタイソンフーズや大手4社で80%近いシェアを占めている。食材の生産は完全に工業化されたといってもいい。抗生物質や栄養過多の餌を与えられ、消費者好みの商品へと育てていく。例えば、こんな例が参考になるだうろ。
それに加えて、アメリカで肥満も大きな社会問題である。これには、マクドナルドといった食に関する帝国企業が大きく関与している。アメリカではTVディナーといって日本で言う「チンして食べるご飯」のようなもので、電子レンジてチンして食べるご飯が普及している。しかし、それは低価格という理由から新鮮な食材を買えない貧困層の肥満という社会問題を生んでいる。貧困層は価格のやすい安価な大量生産品しか食べられないのだ、、。
●実は、著作権はGoogleやFacebookが支配している?
これは興味深い点だった。我々は日々、TwitterやFacebookなどで情報を発信している。しかし我々はその著作権や権利に対して考える事は殆どない。情報の著作権は誰のものなのか?実は、規約によると、著作権は書いた本人ではなく、GoogleやFacebookが自由に発信や公開が可能になっているのだ。例えば、Facebookのこんな規約がある、、
●アメリカの鉄道を滅ぼしたのは石油企業?
アメリカは車社会、これに反論する人は少ないでしょう。実際、車社会です。しかし、1936年頃までアメリカは車社会ではなく、鉄道社会でした。しかし、ゼネラルモーターズ、スタンダードオイルといった会社の出資を受けたナショナルシティ・ラインズとパシィフィック・シティ・ラインズという会社が各地の路面電車会社を買収し、解体してしまったのです。これが、アメリカが車社会になった理由です。
他にも、興味深かった点は、「石油の呪い」といった言葉です。アフリカなどで行われている事ですが、石油が出たからといって必ずしも幸せになるとは限らない。石油が出た事で既存の産業は腐敗し、治安が悪化する。儲かるのは石油メジャーのみで、実際の恩恵を受けるのは国民や人民ではない。
●若者よ、帝国企業の奴隷になるな!
著者は勝者総どりを踏まえた上で、今の若者に支配される者になるな!と言っている。その上で必要なスキルや知識を挙げているが、簡単に説明すると、
・専門的な技能を身につける。
・就職後も勉強を続ける。
・外国語を取得する。
・コンピューターを使う側になる。
といったものが挙げられる。
確かに、日本でもあるように、派遣社員になった這い上がるのが難しいという事実もある。華やかな一面の一方で、冷酷なまでに利益を追求する。企業として選択が間違っているとは思わないが、今後、ますます「使う側」と「使われる側」の両極端の時代が到来する。全ての人が支配者になれるわけないのは勿論ですが、自分のビジネスを起こす事。自分で道を決めてどん欲に突き進んでいく。
ある意味で衝撃的だった。面白かったです。ありがとうございます。
●究極の分業制が生んだアップルの利益。
例えば、アップルの従業員は世界で6万人近くいる。しかし、実際にカリフォルニアの本社で働いているのは6万人のうち4000人〜5000人だという。大半がアップルストアで働いている。アップルの本社で働く人の給料に対して、ストアで働く従業員の時給は10ドルほどだと言う。アップルはご存知の通り、自社で製品を製造していない。iPhoneの製造は台湾のフォックスコン(製造は中国)で製造している。パーツを含めて全世界でアップルに関わる人材は100万人の規模に及ぶが、大半の利益をアップル本社が握っている。
●マクドナルドが外食を変えた?
マクドナルドは日本でもお馴染みだが、アメリカの事例を見れば、その実態はすさまじい。例えば、牛肉や鶏肉などの生産は数十年前まで大手のパーセンテージは30%に過ぎなかったが、今ではタイソンフーズや大手4社で80%近いシェアを占めている。食材の生産は完全に工業化されたといってもいい。抗生物質や栄養過多の餌を与えられ、消費者好みの商品へと育てていく。例えば、こんな例が参考になるだうろ。
1946年には体重1.8キロの鶏を育てるのに平均112日間、30〜45キロほどの餌を必要としていたのが、現在では体重1.8キロに達するのにわずか35日しかからないようになったのです。品種改良によって人間の好む鶏肉へ。そして、より多くの鶏肉が取れるように改良されていきました。
それに加えて、アメリカで肥満も大きな社会問題である。これには、マクドナルドといった食に関する帝国企業が大きく関与している。アメリカではTVディナーといって日本で言う「チンして食べるご飯」のようなもので、電子レンジてチンして食べるご飯が普及している。しかし、それは低価格という理由から新鮮な食材を買えない貧困層の肥満という社会問題を生んでいる。貧困層は価格のやすい安価な大量生産品しか食べられないのだ、、。
●実は、著作権はGoogleやFacebookが支配している?
これは興味深い点だった。我々は日々、TwitterやFacebookなどで情報を発信している。しかし我々はその著作権や権利に対して考える事は殆どない。情報の著作権は誰のものなのか?実は、規約によると、著作権は書いた本人ではなく、GoogleやFacebookが自由に発信や公開が可能になっているのだ。例えば、Facebookのこんな規約がある、、
1.写真や動画など、知的所有権で保護されるコンテンツについて、利用者は弊社に次の許可を与えるものとします。Facebookで、またはFacebookに関連して投稿したIPコンテンツを使用する、非限定的、譲渡可能、サブセンス可能、使用料なしの、全世界を対象としたライセンスを弊社に付与します。これは、Googleなども同様です。Amazonが提供する電子書籍リーダーである「Kindle」で購入した本が無断で削除された、といった問題がありましたが、Amazonは電子書籍を読む権利を売っているのであって、所有権はない。他にも、Googleの「クッキー」の問題も取り上げられている。皆さんも経験があるでしょう。あるワードを検索したら、その後、Googleアドセンスに自分が検索した内容と関係ある広告か表示された。これがクッキーというものです。
●アメリカの鉄道を滅ぼしたのは石油企業?
アメリカは車社会、これに反論する人は少ないでしょう。実際、車社会です。しかし、1936年頃までアメリカは車社会ではなく、鉄道社会でした。しかし、ゼネラルモーターズ、スタンダードオイルといった会社の出資を受けたナショナルシティ・ラインズとパシィフィック・シティ・ラインズという会社が各地の路面電車会社を買収し、解体してしまったのです。これが、アメリカが車社会になった理由です。
他にも、興味深かった点は、「石油の呪い」といった言葉です。アフリカなどで行われている事ですが、石油が出たからといって必ずしも幸せになるとは限らない。石油が出た事で既存の産業は腐敗し、治安が悪化する。儲かるのは石油メジャーのみで、実際の恩恵を受けるのは国民や人民ではない。
●若者よ、帝国企業の奴隷になるな!
著者は勝者総どりを踏まえた上で、今の若者に支配される者になるな!と言っている。その上で必要なスキルや知識を挙げているが、簡単に説明すると、
・専門的な技能を身につける。
・就職後も勉強を続ける。
・外国語を取得する。
・コンピューターを使う側になる。
といったものが挙げられる。
確かに、日本でもあるように、派遣社員になった這い上がるのが難しいという事実もある。華やかな一面の一方で、冷酷なまでに利益を追求する。企業として選択が間違っているとは思わないが、今後、ますます「使う側」と「使われる側」の両極端の時代が到来する。全ての人が支配者になれるわけないのは勿論ですが、自分のビジネスを起こす事。自分で道を決めてどん欲に突き進んでいく。
ある意味で衝撃的だった。面白かったです。ありがとうございます。