投資家の間では有名な雑誌「ZAI」が作った株入門シリーズの1冊です。株投資というと色々な手法だったり方法があります。例えば、よく知られているもので「デイトレード」と呼ばれる短期間のうちに何回も株を売買して収益を得るもの。有名なものでは著名投資家のウォーレン・バフェット氏のように割安な時に大量の株を買って長期にわたって保有する「バリュー投資」といったものがあります。
本書での投資手法は「デイトレード」と数日〜数週間の間に取引をする「スイングトレード」を組み合わせた方法になっています。著者はZAIが起こなった「1000万円株バトル」で優勝し、大学生のうちに始めた株式投資で100万円を1億円に増やした方です。まぁ本書には色々な株投資の方法が書いてあって興味深いのですが、僕はまだ初心者なので他人に説明するほど知識はありませんので割愛させて頂きますが、「デイトレード&スイングトレード」の利点はリスクを管理する事が簡単という事でもあります。本書では「信用取引き」について書かれているのですが、初心者は避けた方が賢明でしょう。

例えば、100円で買って50円で売れば、差し引き50円の損ですが、85円になったら売るという事前のルールを決めておけば損は15円に抑える事ができます。
・想定していたのとは違う株価になったとき
・このまま持っているか、売ったほうがいいか迷ったとき
・需要の悪化がわかったとき
この本で興味深かった点が、昔のデイトレードの手法は今は通用しないという事です。例えば、昔は1円2円の利益を積み上げる事ができましたが、今や0.何秒という世界でコンピューターが自動的に取引をするシステムが構築されているそうです。

どんな株を買った方がいいのか?普通なら将来的な利益を得られる企業です。勿論、それは正しいですが、短期取引では以下のような点を重視します。
・十分な流動性がある
・十分な値動きの変動幅がある
・賃借取引ができる(※から売りの事です)
著者のその中で「ソニー」「ユニクロ」「ソフトバンク」といった銘柄を挙げています。勿論、この銘柄が全てではありませんし、自分が得意とするジャンルや企業で取引をするのが良いと思います。

この本の問題点をあげるとしたら、やや初心者には難しい点と本書のページ数的な関係で詳しく書かれていない点です。ある意味で入り口としては評価できます。やはり株の世界は実地で学ぶというのが基本なのでしょう。10万円でも100万円でも証券口座に入金して自分で取引してみる。そのための入り口としては、色々と投資本を読んできた中では、まっとうです。