自己啓発本はあまた存在する。やれ人生を楽しくする方法や、やれ自分を高める本だったりします。ただ大半の著書に共通している事は、読後はもの凄く勇気づけられたり、参考になった感はあるが、数日経つと中身を忘れてしまったり実現できなかったりする。つまり、実用性が少ないのだ。本書はホリエモンこと堀江貴文氏が自身の経験を元に綴った「自己啓発本」的な内容だ。ホリエモンの本は何冊も読んでいるが、その中でもベスト4に入るくらい良い本です。一部ではお金の亡者として知られるホリエモンだが、内心では悩んだりしている。例えば、本書で衝撃的だったのは、ホリエモンが、
忙しく働いていないと死を考えてしまう。
という事だ。これは前著「人生論」にも書いてあったが、ホリエモンにとって一番怖いのは「死」という事らしい。

本書「夢をかなえる「打ち出の小槌」」これは、企業のバランスシートに関係してくるが、物としての価値はないがブランドイメージといったものだ。例えば、お金を借りる時にも、信用があればお金が借りられる。それがホリエモンが言う「打で出の小槌」だったりする。ホリエモンはお金をつまり「信用」だと捉えている。もし困った時にお金を借りられないのであれば、それは生き方が間違っていたんだ。と、ずばり!。
やりたいことがあるなら、迷うな!やってみればいいじゃん
これは現代人が薄々気づいている事でもあるが、実践できていない事だったりします。
その上でどんなビジネスを開始すればいいのか?そのヒントとなるのが、この一文です。
朝に飯と納豆。これを疑うところからビジネスチャンスが生まれる。常識を捨てて、他人と違うことをするのだ。
以外とビジネスモデルって身近にあったりするんですよね。例えば、最近流行の「LINE」だって(身近な人とタダで電話や会話をしたい)という事の派生だったりしますよね。
「借金しなさい」と教えない学校教育には問題がある。そんなんだから、家を買うのに35年ローンを平気で組んでしまうのだ。
海外、特に欧米では家の耐久年数は100年を越えているらしい。丁寧に使えば、買った金額よりも高く売れるというのが常識だそうだ。日本人はお金を貯めろ!貯めろ!とは言うが、いざ大人なれは高い金利を払って何千万円というローンを組んでしまう。その辺はホリエモンに同意だったりする。お金の教育も大切だ。
自信につながる成功体験を得るためには、ほかの人と違うことをして成功することが一番だ。
 ほかの人と同じことをやっていたら、よくても同じ結果にしかならず、新しい工夫やアイデアがなければ、ほかとの差別化ができないから、差をつけることはできない。それでは、自信にならないとはいわないが、その自信は極めて小さい。
差別化する事での強み、差別化しない事での辛さはあると思います。どちらが正解かは人によって様々ですね。例えるなら、レッドオーシャンかブルーオーシャンかみたいな違いですか?

最後に、ホリエモンはこの本をこう締めくくっている。
世の中には「羊飼い」と「羊」の両タイプがいるから、「羊」に何を言っても無駄だと忠告してくれる人たちがいる。この本は「羊」タイプの人にとってみれば、おせっかいというか、はた迷惑な本なのかもしれない。でも、私は「羊飼い」タイプでありながら、無理やり「羊」としての生き方を強要されているような、少数派かもしれないが、そういう若者たちにこの本を贈りたいのである。
優しさや厳しさ、そして打ち出の小槌。今を生きる若者へ向けて、、。