はあちゅうという言葉を聞いた人は少ないだろう。ネット界ではちょっとした有名人だ。本名は伊藤春香さんで、冬までに彼氏を作るという目標を掲げブログを開設。最高で1日に40万PVを越えるアクセスを稼いだ。最近では、大学時代に「0円で世界一周旅行をする」という目標を掲げ、数十社のスポンサーを獲得し、実現した。(それは本にもなってます)しかし、その一方で批判も多いようで誹謗値優勝や批判が耐えなかったそうだ。Googleで「ブス」と検索すると1位に位置していた時期もあるそうだ。



そんな、伊藤さんですが、はあちゅうは本来の自分とは大きく異なっていたそうだ。
引っ込み思案で、内向的。人と喋る事も苦手だった。しかし、自分をはあちゅうに擬態する事で理想の自分を演じていた。ただ、それを続けていくうちに、理想の自分「はぁちゅう」と「伊藤春香」がリンクするようになった。人前では喋る事も自分の意見を言う事もできるようになった。本書では、そんな経験を元に、自分の人生をよりよくする「擬態?」の極意を綴っている。

正直に言うと、この本が参考になるのは、本当に20代前半ではぁちゅうさんと同じ体験をしている人だろう。悪く言えば癖がある。確かに、自分の意見を出せない人は多い。しかし、はあちゅうという存在の中には少なからず「伊藤春香」がいた。演じたから、という以上に、はあちゅうというキャラクターを利用する事で、伊藤春香を鍛えていたと言えるかもしれない。

僕か注目しているのは、そこではなく、はあちゅうさんの生き方だったりする。大手広告代理店(電通だっか博報堂だっか、、)に就職し、コピーライターの道を歩いている最中に、知人を通してネット雑誌の編集長に就任。これが若者には、なかなかできない事だ。本書はそういった勇気を貰える本だ。たぶん、20代前半(大学在学中がいい)で、はあちゅうさんのように引っ込み思案の女子は参考になると思う。ある意味ではピンポントを狙った本で、万人向けではない。

結局は、演じる事で自分を強くする事は可能だと思う。よく、人をじゃがいもだと思え!的な小学生論があるけど、それを次第に付けていくうに、人間とでも普通にできるようになる。ある意味で本書は、日本の教育の問題が見え隠れする。もし今、人生に悩んでいたら、自分の中でキャラクターを作る事もいいのかもしれない。

理想の自分を想像する、それがあなたが目指したい、あなたなのだから、、。