マイケル・サンデル先生の「白熱教室」は、日本でも熱狂的な支持を得た。NHKで番組が放送されるほど、その語り口や内容が話題を読んだ。その恩恵にあやかるか?ような本が本書なのかもしれない。正直に言うと、本書から日本史的な知識や鋭い切り口は期待できない。正直に言うと、もっと硬派な日本史の本を期待していが、本書の大半が「ハーバードで日本史を教える事」に対して割かれている。確かに、遠くアメリカ。それも世界的な名門で日本史の授業が熱狂している事は日本人として誇らしい。



でも実際問題として、そうなのかぁ〜という感想は拭えない。

本書で著者が教えるのは正統派の日本史ではなく、「LADY SAMURAI」つまり、女性にスポットを当てた日本史だ。殺されない性として生まれた戦国時代の女性たち。そして、「KYOUTO」と題された2つの講義だ。秀吉の死後も権力を持ち続けた「ねい」。我々が知っている日本史とは少し違った角度からの日本史は興味深い。日本人のみならず、その時代を生きた女性の歴史は日本史を勉強する上で大切だと思う。ただ、本書の大半は日本史ではなく、ハーバード大学で教鞭を取る事。について割かれている。正直に言うと、ハーバードに入れない人にとっては、それはどうでもいい事で、かつ教師を目指す人ならともかく、殆どの人はそうなんだぁ〜という感想を抱く。これを発展に人生が変わるとも思えない。

欲を言えば、全編「LADY SAMURAI」にした方が日本人としては嬉しかった。
ハーバード大学の学生はこのどの部分に惹かれたのだろうか?

正直に言えば、特別な感想は抱かなかった。