ボクはコナンが大好きな人です。コミックやアニメは勿論、映画版の殆どの作品を観ているくらい好き。でも最近のコナンはコナンじゃないっ!と思ってます。確かに、商業的には毎年コンスタントに30億円稼ぎだすわけだから、日テレにとってはドル箱なわけで、それ故のジレンマだったりする。やはりコナンと言えば張り巡らされた伏線と殺人事件なわけです。最後の最後に「うわっーーあいつが犯人だったのか。」という驚き。これでしょ劇場版コナンは。たぶん、ベイカー街までは良かった。

で、何が劇場版コナンの中で名作とするかは人によって様々ですが、個人的に本作の「14番目のターゲット」が名作だと思います。これぞコナンといった作品です。次々に起こる殺人事件。密室でのパニック。最後の1分まで興奮が止まらないっっっっ!

●あらすじ。

ある日、ジョギング中の目暮警部がボウガンで狙われる事件が発生した。そこに置かれていた謎の剣。その数日後にアガサ博士も狙われる。そこに置かれていたメッセージ。コナンはそれがトランプの数字に関係している事を突き止める。何と、毛利小五郎の関係者がトランプの数字順に襲われている事が分った。次々に仕掛けられる暗殺劇。海洋娯楽施設「アクアクリスタル」に集められた毛利小五郎の関係者。密室の中で犯人は全員を抹殺しようとするのだった。

●感想

まず、最後の最後まで犯人が分からないという点が凄い。最近のコナンは明らかに「おっおっお前が犯人だろ」というありあり感が否めません。「絶海の探偵」は明らかに冒頭から犯人がバレバレだった。14番目のターゲット。蘭は夢で母親が銃で撃たれる姿を見る。明らかになる毛利小五郎とのエピソード。そして、最後に繋がる伏線。なるほどっ!と膝を打つ。コナンかっけーです。ボクの中ではヘリコプターのシーンは好きですね。すり替えられた目薬でパイロットが目の見えなくなり、コナンが少年探偵団のいる学校の校庭に不時着陸。そして、ヘリコプターがドーンっ!です。命かかっている演出はさすが。そして、海洋娯楽施設「アクアクリスタル」で起こる最後の事件。残りのトランプの数字を持つ全ての関係者が揃う。そして次々に殺されて行く。ある人は蛍光塗料。ある人は海の中で。犯人の動機、そしてコナンが渡した塩水との関係とは?

とにかく、最後までハラハラドキドキです。しかも、犯人が分かった後もまだ起こる事件。これは凄いですね、90年代ってすげぇって思います。24やダイハードでもあそこまでやらないだろという展開が次々に起こる。勿論、新一と蘭の展開もしっかりと、、。最後の最後でのコナン(新一と言った方がいい)そして、小五郎と蘭の奥さんの過去と重なるシーン。これは感動的ですよ。

100分と最近のコナン作品に比べると短いですが、濃さでは負けてないです。

「事実が=真実と限らないんじゃないか?」

です。