うめけんと言えば、ネットではかなり有名人。SoftBankの孫正義さんがTwitterでフォローした事で、「こいつは誰だ?」と話題になった。1993年鹿児島県生まれ、ペンを持つよりも先にパソコンに触れたという、本当のデジタルネイティブの世代。本書のタイトルはかなり過激ではあるものの、実際のテーマは「ツイッターとフェイスブックそしてホリエモンの時代は終わった」ではなく、新しいネットとの関わり方にあると思います。本書では「デジタルからニューアナログ」という言葉で表現してるけど、ネットが進化する事によって、アナログが見直されるという点が刺激的であった。基本的にネット発信の人が本を書くと、「つまらい」場合が多々あるけれど、これは「おもしろい」とおすすめできます。

大学生が書いた本だろっ?という批判ならず、、。

●ツイッターが「めんどくさい」理由。

これはボクも感じてましたが、ツイッターの爆発的な普及と関係してきます。当時、たぶんツイッターがギークの間で流行っていた頃までは、それぞれの発言に面白さがあったし、交流も活発ではあったと思う。でも、一般人が当たり前のように普及した今では「普通の場所」になってしまった。ある意味で膨大なツイートの弊害でもあるけれど、凝った話ではなく天空の城ラピュタで言う「バルス」的な事が話題になる。その上で、誰もがフラットに繋がってざっくばらんに喋れる環境にこそ魅力があった。それが今のツイッターには無いというが、ツイッター離れを起こす要因の一つのなのではないかと。

●SNSは本当に必要なのか?

ウェブはバカと暇人のもので有名な中川淳一郎さんは、こう言っている。
(SNSは)正しい利用方法を考えた方がいい。それは宣伝ツールと割り切る事です。企業でも個人でも。新しい本を出す、イベントをやる、その際、集客やアクセスを増やすために使えばいいんです。一般人が情報発信して何かトクするんですね?世の中、脱ネットに行くんじゃないかな。
その上でうめけんさんは、「SNSは別に使わなくてもいいですよ」と言っている。これは正論。

●ホリエモンは終わった?

ホリエモンは既存のビジネスに「乗っかる」のが得意だった。これは、うめけんさんの主張であるけれど、ITの世界は先駆者が必ずしも永続的な繁栄を続ける事ができるのか?という点では疑問符が付く。それこそ、IE(インターネットエクスプローラー)やGoogleの検索だって先駆者では無い。それを言うと、アップルのマウスのインターフェイスもゼロックスからジョブズがパクって来たもの。
「これまでの僕は、周囲が期待する『ホリエモン像』を演じすぎたところもあったし、世間の誤解をおもしろがってもいた」しかし、そうではない。堀江さんは、時代の代名詞である「ホリエモン」を脱ぎ捨てたのだ。つまり、「ホリエモンの時代は終わった」のである。
出先ではラミーのボールペン(ちなみに、僕はラミーの万年筆を愛用している、、)を使うという、うめけんさん、時代が良くなるのか悪くなるのかは、今後のうめけんさん世代にかかっているのかもしれない。デジタルとアナログの狭間で、、、。