タイトルに惹かれました。まぁ確かに言っている事は理解できます。オーシャンズ11やジブリ映画は映画館で何人に見られれば儲かるのか?会計学は一切排除して、文系でも十分に理解できる内容になってます。ただね、何ていうか面白くない。会計を身近にという点は良いものの、これが会計の本なのかコンテンツビジネスの本なのか悩む部分が多々あった。ただ一つ言える事は映画愛は強いとか、アニメ愛が強いとかではなく、あくまで題材に利用している点が個人的にはうーんという感じです。ここに、ジブリ裏話とか、映画の感想が綴ってあれば、尚の事よかったと思います。

ただ全てが参考にならないか、というと答えは違くて、宇多田ヒカルのCDの取り分などについては、かなり面白く読めました。最後に、本書から宇多田ヒカルの印税の項目を少し載せておきます。
700万枚を売り上げたと言われる、宇多田ヒカルのアルバム「First love」。レコード会社のEMIミュージック・ジャパンは、JASRACへ著作権使用料として、CDの売り上げの6%を支払う。定価は約3000円なので、1枚あたりの使用料は3000円×6%=180円となる。そこから、JASRACが180円=約10円の管理手数料を受け取る。残額の170円が、音楽出版社、作家、作曲家へそれぞれ3分の1ずつ分配されるとしよう。実は、このアルバムに収録されているほとんどの曲は、宇多田ヒカル自身が作詞、作曲しているので、歌唱印税のほかに、作詞家、作曲家としての印税がもらえる。この歌唱印税を1%として計算すると、

170円÷3+170円÷3+3000円×1%=143円が1枚売れるごとに懐に入る。

700万枚のヒットだとすると、彼女の印税収入はこのアルバムCDだけで143円×700万枚=10億1000万円にもなると計算できる。
2002年の宇多田ヒカルさんの納税額3億6595万円となっているそうなので、あながち間違ってはいないと思います。ただ、会社との関係もあると思いますが、もっと稼いでいるのでは?という感じです。カラオケ印税も馬鹿にならないらしいです。