前著「READING HACKS」に最新のデータや情報を編集して付け加えたもの。本書は簡単に説明すれば、古今東西の読書術をまとめて編集したものです。2000年代のリメイクなので、少し時代錯誤感はありますが、基本的なラインは納得できるものです。

●ダンユル・ペナック「読書の権利十か条」。

書き手にも権利は存在しますが、勿論、読み手にも権利は存在します。

1.読まない権利。
2.飛ばし読みする権利。
3.最後まで読まない権利。
4.読み返す権利。
5.手当たり次第に何でも読む権利。
6.ボヴァリズム。
7.どこでも読んでいい権利。
8.あちこち拾い読みする権利。
9.声を出して読む権利。
10.黙って読む権利。

●節約と環境を求めて、図書館の近くに引っ越す。

これは大胆で面白かったですね。自宅の本棚に本を所蔵する事は勿論大切ですが、やはり予算と場所という意味で限られてくる。どんなに小さい図書館であったとしても、確実に自宅の本棚よりも所蔵数は多い。もし家を探しているのなら、思い切って図書館の近くに引っ越すと良いと著者はいいます。ボクはそれに加えて、管理する手間も省けると思ってます。最近の図書館は進化していて、大体の図書館は蔵書をパソコンで検索できます。ある意味で司書の人をタダで雇っているような感覚です。

●本の読み方。

・面白くない本はすぐ読むのをやめる。そして、読書は投資だと考える。これは名著「レバレッジリディング」に書かれていた事ですが、1500円で例えば松下幸之助さんや柳井正さん、そして稲盛和夫さんなどそうそうたる綿々の思考の断片に触れられる。こんなに美味しい投資はありません。言うなら、ブレイク前のガンホーの株を大量に買えた興奮に近いものがあります。

●本を読む本。

1.初級読書。
読み書きのまったくできない子供の読み方。
2.点検読書。
取り組んだ本を完全に自分のものにする。
3.シントピカル読書。
関連する本を次々に読んで行く。

●感想。

あと、ポストイットやカラーペン。そして、本を一つの袋に入れて持ち歩く著者独自のライフハックは面白かったです。とても簡単な本で分かり易いので、読書術に興味があれば是非。