劇場版コナンは最近の作品の方が興行的には成功しているけれど、やっぱり初期の作品の方が名作です。たぶんボクの中では、これか「ベイカー街の亡霊」がコナンの1位。何故か知らないけど、最近の映画はCGや画質という点では大幅に進化しているのに、完成度では圧倒的にセル画時代の方がいい。絶海のプライベートアイも良かったけど、こじんまり感が半端なかった。犯人もすぐ分かったし、、。
●あらすじ。
蘭が見た母親が銃で撃たれる夢。それを心配して、電話する蘭であった。蘭の「夢で見た母は今より少し若く見えた」という言葉を聞いて、足にあるキズを見る。何か訳ありのようだ。丁度、その日は毛利のおっちゃんやコナンとの食事会の日だった。食事会はいい感じのムードで進むが、銀座のクラブのママを見つけたおっちゃんの姿を見て帰ってしまう。航空博物館に行くため阿笠博士を待っていた少年探偵団の面々、歩美ちゃんはその間、恋愛占いゲームをしていた。そしてコナンの事を占うと「Aの予感」と出てしまう。そして1週間後、公園をジョギングする目暮警部がボウガンで狙われた。そこに置かれていた謎の剣、そして、レストランでの一見を謝罪するために毛利のおっちゃんが送ったと誤解して食べたチョコレートには毒が。そして次に狙われたのは阿笠博士。そしてそこに置かれた謎のアイテム。そう、犯人は毛利のおっちゃんに関係する名前に数字の入った人物をトランプになぞらえて狙っていたのだ。そして明らかになる犯人とは。
●感想。
やはりこの作品の魅力は最後まで分からない犯人の推理ですよね。このバランスが絶妙です。本当に最後の最後まで犯人が分からない。ラスト15分前くらいで「あああーーお前が犯人だったのかっ!」という驚きがある。ウマい具合に誰もが犯人であるような脚本が素晴らしいです。まず、名前の数字とトランプという発想がいいです。これぞミステリーですね。そして、90年代のコナンはとにかく動きます。街をスケボーで走るとか思えば、海洋娯楽施設にモノレールで移動。こういう細かい気配りが好きです。で、本作が最も凄い点はラストです。あまり詳しくは語りませんが、とにかく今の時代で派考えられないようなスケール感。そして、冒頭でのAの予感という言葉がウマい具合に伏線として効いてくる。そして、ラストで明らかになる英理を撃った毛利のおっちゃんの思い、そしてコナンが起こしたラストの行動にご注目。
それが=真実とは限らないんじゃないか?
とにかく、えっこれアニメだよね。という驚きが満載です。
犯人の動機と行動が無茶クチャです。
ちなみに、まだ灰原は登場してませんのであしからず。