オーシャンズシリーズは現時点で3作品ありますが、その中でも一番の問題作が本作です。前作、オーシャンズ11で起こした銀行強盗の続編というのが簡単なあらすじですが、脚本にかなり問題ありです。監督はお馴染みスティーブンソダバーグですが、脚本が前作のテッド・グリフィンからジョージ・ノルフィに変わった事も大きいのかもしれない。ジョージ・ノルフィってボーンアルティメイタムの脚本の人だから、悪いわけじゃない。逆の意味で本作が不発だった理由がどこにあるのかは、ちょっと分かりません。
●あらすじ。
前作オーシャンズ11の銀行強盗から3年。オーシャンズたちは平穏に暮らしていた。しかし、ある日突然カジノのオーナーであるベネディクトが現れる。2週間以内に盗んだ1億6千万ドルに利子を付けて返すように言われる。さもなくば殺す。再び集結したオーシャンズ。不足したお金を返済するために、一路パリへ。そこで明かされる同業を売った男ナイト・フォックス。彼はオーシャンズが泥棒として一番だと言われた事に腹を立てていた。そこで、ローマの美術館に展示されている「ファベルジェの卵」をどちらが先に盗むか競争しようと言う。勝てば利子を含めて支払うと約束される。オーシャンズとナイト・フォックスの戦いが始まるのだが、、。●感想。
これだけの豪華な布陣を敷いて名作を生み出せなかったのか。ジョージクルーニー、ブラットピット、マットデイモン、ジュリアロバーツ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ。そして時々ブルースウィリス。冒頭でも言ったように、脚本にかなり問題ありです。まず本作の一番の問題は、肝心な部分が「事後報告」っていうね。豪華な布陣はいいものの、ブラピとキャサリン・ゼタ・ジョーンズを除いて殆どが脇役的な扱いになってしまっている。記憶に残るコミカルな音楽は良いけれど、ストーリーは散漫的。マットデイモンのある意味で見せ場でもあるギャグのシーンも、日本人にとっては吹き替えでもよく分からない。オーシャンの「おれは50歳に見える?」という台詞は面白かったですね。当時の年齢は43歳だったそうですが、、。結局的に豪華なキャストを起用した事に満足してしまった、というのが本作です。オーシャンズ11ではキャラそれぞれの見せ場があっただけに、本作の各キャラの扱いには不満です。一つ言えば、泥棒の技量としてはナイト・フォックスの方が確実に上。
オーシャンたちはルマークの情報があったから勝てたっていうね、、。