はっきり言う「駄作」以外の何でもない。沈黙の15分がギリ許せるかな?と思っていたけど、これは確実にコナン劇場版ワースト1です。それまではジョリーロジャーがワーストだと思っていたけど、これに比べたら全然コナンですよ。まず全てにおいて、ありえない。これが本音です。ボクは持論として最近のコナンは推理物ではなく、コナン版のダイ・ハードだと思ってました。それはそれで良いと割り切ってたんですが、本作は違う。たぶん本家のマクレーンだってもっと筋あっただろっ!という感じです。
●あらすじ。
プロサッカー選手が指導を行うサッカー教室に参加していたコナンたち。たまたま父兄として参加していた毛利のおっちゃんは大学の後輩と出会いスポンサーである本浦圭一郎を紹介される。本浦は病死した息子の傷を癒せないでいた。それから2週間がたった昼さがり、毛利探偵事務所に1本の電話が入る。最初はイタズラ電話だと思った毛利のおっちゃんだったが、路上に止めてあった車が爆発。これから言う暗号を解かなければ、さらに多くの死傷者が出ると脅迫されてしまう。その暗号とは、
『青い少年と青いシマウマ、上からの雨、下から人が左の手でそのまま示すのは左の木。次は米花。ネクスト米花』というものだった。迫りくる危機。次々に起こる爆破事件。毛利のおっちゃんへの恨みなのか?犯人にまつわる悲しい過去が明らかになるのだが、、。
●感想。
冒頭のサッカー教室のシーンで、サッカーに詳しくないボクは殆ど知らないけれど、本物のサッカー選手が声優として参加しています。これがめっちゃへたくそです。さらには、キングカズまで実名で登場しているわけです。実はキングカズが物語の重要なファクターになるわけですけど、キングカズと聞いても(えっっーあのキングカズがっ!)とはなりません。少しネタバレになりますが、冒頭の暗号を解いて、自分がいるスタジアムに爆弾が仕掛けられている事を知ったコナンは爆弾を解除しに行くわけですね。それもスケボーでスタジアムの支柱をのぼって。この時点であり得ないスーバーな展開なわけですけど、電光掲示板の裏に爆弾がびっしり。おいおいっちょっと待てよ、コナンですら大変なのに、その爆弾どうやって設置したんだよっ!という事です。これは沈黙の15分の時にも思いました。で、物語は展開して、犯人は実は某場所(複数)に爆弾を仕掛けたと予告するわけですが、この解除方法の意味が分かりません。これは物語的に盛り上がるからなのか分かりませんが、ゴールバーの真ん中に当てろなんて無理でしょ。物語は展開して、犯人は毛利のおっちゃんを恨んでいるわけです。過去に起こした毛利のおっちゃんのある行動が原因なんですが、それだけで何万人もの人を犠牲にする犯人の神経がよくわかりせん。もっと言えば、犯人は一度走査線上から外れるわけです。毛利探偵事務所に犯行予告が届いた日にアリバイがあったという理由で、、。それはトリックで、、という展開でもあるわけですが、本音を言えば「毛利探偵事務所まで来ているなら、お前、さしで毛利のおっちゃんに言えよっ!」という事です。
結局的に全てが強引なんですよ。推理もアクションも話もね、、。
時計仕掛けの摩天楼のように、背中越しで語り合うシーンとか、そいうのを見たいんです。