もう何度目というか、何十回目の鑑賞ですが、年を重ねる毎に感想が違ってきます。最初はのび太たちが地球を救う単純な感動作品でしたが、大人になると戦争と奴隷といったテーマが見えてくる。リメイク版として「新のび太と鉄人兵団 〜はばたけ天使たち〜」ありますが、今、オリジナルとリメイク版を比較して見ています。たぶん多くの方が見た事がある作品だと思うので、あえて詳細なストーリーの説明は避けますが、大人になってから見た際の感想を述べてみようと思います。
●のび太と鉄人兵団 〜あらすじ〜
のび太はスネ夫にロボットを自慢され、「自分は家よりも大きいロボットを作るぞ!」と言ってしまう。ドラえもんに頼むが、そんなロボットは幾らするんだっ!と一喝される。怒ったドラえもんは北極に頭を冷やしに行ってしまう。心配したのび太はドラえもんを探すが、そんな時に青いボールほ発見する。すると、頭上からロボットのパーツが落ちてきた。それを組み立てるのび太とドラえもんだったが、実はそれは地球人を奴隷とするメカトピアの兵器だった。謎の少女リルルとの物語。
●1.メカトピアによる奴隷化の合理性。
この物語はある意味でロボット=敵と思っている方も多いと思いますが、実は違います。ただ奴隷化するのではなく、それには明確な合理性があります。それはリルルも作品中で言ってますが、元々メカトピアでは支配する者と支配される者の2種類がいたそうです。昔で言う、アメリカの奴隷制度みたいものですが、その後、メカトピアでは奴隷たちの革命が起きたそうです。それによって奴隷制度は廃止された。その上で足りなくなった労働力を補うために、地球に人を奴隷化する。そういった理由があります。
一見すると、あの金ぴかのリーダーはデザイン的にも=悪ですが、労働力を確保するという使命を背負っているわけです。たぶん、現地では英雄なのでしょうね。
その上で、なぜメカトピア星では奴隷化が合理化されているのか?というと、ロボットは神様によって作られた上等生物であるという考えが根付いている点です。昔も今もそうですが、白人は偉いというものでしょうか?だから、この戦いはある意味で正義の戦いであって、向こう側からすれば当然の行為なわけです。
●2.人を敬う気持ちを持つ事。
これは原作者である藤子先生の思いでしょう。結局、1人1人が思いやりをもたないと、戦争に陥ったり使われる者と使う者に分類されてしまう。この辺は矛盾を含んでるんですよね。ある意味で戦争の現実みたいなものですが、ある意味で人類の歴史を振り返っているようです。
●3.1人の行動が全てを変える。
というボクなりの解釈です。鉄人兵団では最終的にリルルが地球を救うわけですが、1人の力によって物事は大きく変わるという意味合いでもあると思います。つまり、天使になったと、、。時には犠牲を生じる事もある。一見するとハッピーエンドに見える「鉄人兵団」ですが、ロボットが去った後でも戦争や紛争は各地で行われているわけで、それはある意味で藤子先生のブラックユーモアなのかもしれません。終わりは始まりだったりする。決して楽観的な未来は見えてこない。たぶん、リメイク版が一番失敗している事は、ピッポというキャラクターを入れた事で、感動作品になってしまった事でしょうね。元々は感動的な物語ではないのに、、。
大人になって一気にドラえもんの劇場版を見返すと面白いですね。特に、ドラえもんは子供の頃には無かった発見がいっぱいあって楽しいです。
●のび太と鉄人兵団 〜あらすじ〜
のび太はスネ夫にロボットを自慢され、「自分は家よりも大きいロボットを作るぞ!」と言ってしまう。ドラえもんに頼むが、そんなロボットは幾らするんだっ!と一喝される。怒ったドラえもんは北極に頭を冷やしに行ってしまう。心配したのび太はドラえもんを探すが、そんな時に青いボールほ発見する。すると、頭上からロボットのパーツが落ちてきた。それを組み立てるのび太とドラえもんだったが、実はそれは地球人を奴隷とするメカトピアの兵器だった。謎の少女リルルとの物語。
●1.メカトピアによる奴隷化の合理性。
この物語はある意味でロボット=敵と思っている方も多いと思いますが、実は違います。ただ奴隷化するのではなく、それには明確な合理性があります。それはリルルも作品中で言ってますが、元々メカトピアでは支配する者と支配される者の2種類がいたそうです。昔で言う、アメリカの奴隷制度みたいものですが、その後、メカトピアでは奴隷たちの革命が起きたそうです。それによって奴隷制度は廃止された。その上で足りなくなった労働力を補うために、地球に人を奴隷化する。そういった理由があります。
一見すると、あの金ぴかのリーダーはデザイン的にも=悪ですが、労働力を確保するという使命を背負っているわけです。たぶん、現地では英雄なのでしょうね。
その上で、なぜメカトピア星では奴隷化が合理化されているのか?というと、ロボットは神様によって作られた上等生物であるという考えが根付いている点です。昔も今もそうですが、白人は偉いというものでしょうか?だから、この戦いはある意味で正義の戦いであって、向こう側からすれば当然の行為なわけです。
●2.人を敬う気持ちを持つ事。
これは原作者である藤子先生の思いでしょう。結局、1人1人が思いやりをもたないと、戦争に陥ったり使われる者と使う者に分類されてしまう。この辺は矛盾を含んでるんですよね。ある意味で戦争の現実みたいなものですが、ある意味で人類の歴史を振り返っているようです。
●3.1人の行動が全てを変える。
というボクなりの解釈です。鉄人兵団では最終的にリルルが地球を救うわけですが、1人の力によって物事は大きく変わるという意味合いでもあると思います。つまり、天使になったと、、。時には犠牲を生じる事もある。一見するとハッピーエンドに見える「鉄人兵団」ですが、ロボットが去った後でも戦争や紛争は各地で行われているわけで、それはある意味で藤子先生のブラックユーモアなのかもしれません。終わりは始まりだったりする。決して楽観的な未来は見えてこない。たぶん、リメイク版が一番失敗している事は、ピッポというキャラクターを入れた事で、感動作品になってしまった事でしょうね。元々は感動的な物語ではないのに、、。
大人になって一気にドラえもんの劇場版を見返すと面白いですね。特に、ドラえもんは子供の頃には無かった発見がいっぱいあって楽しいです。


