良い意味で予想を裏切ってくれた。正直、ソーシャルメディア系の本は沢山出版されています。それこそ、極端な例では「ソーシャルメディアが人生を変える」まで様々ですが、もし本書が「Twitterで人生が変わる、友達も増えるよ」という本だったら、速攻でブックオフに売るか、その場で破り捨てていたと思います。(なんだこの野郎っっっ、ってね。)本書を簡単に要約するなら、「リアルの人間関係をより強固なものとして、仕事の幅を広げる事」にあると思います。



ボクは今のTwitterは「完成されたメディア」だと思ってます。今さら日本国内でTwitterが爆発的に普及する事もないですし、人ってホメオスタティスつまり恒常性を持っていて、新しい友達というのは排除してます。最初の頃はつぶやく事に価値があったわけです。でも今はフォロー返しという文化も廃れてますし、既に出来上がった友達関係となあなあと続けるツールです。津田さんだったかな?が、「Twitterはコミニュケーションツールではない」って言ってましたけど、まさにその通りで、駄弁る事、なれ合うためのツールではないのです。



でも、本書でリアルの関係をより強固にするためのソーシャルメディアの使い方なわけです。



●誰でも何かの専門家。



まず、ソーシャルメディアを始める前の前提として、誰もが専門性を持っている事に注目します。例えば、著者の例であれば「ソーシャメディア×教育」という強みがあるわけです。
他の人より少し詳しいこと、他の人があまりやらないこと、長くやってきたこと、何でもいい。
一つの分野に詳しい人は沢山するけど、2つの分野に詳しい人はそれほど居ない。自分の好きを追求する事、それがソーシャルメディアでは強みになります。



●アウトプットで自分も他人も巻き込む。



では私が今は怖くないかというと、そんなことはまったくない。アウトプットにはいつでも恐怖が伴う。いつでも、「この記事はたたかれないだろうか」「この本は売れるだろうか」「今日の講演は聴いてもらえるだろうか」という恐れがある。けれど、その怖さを乗り越えてアウトプットしなければ何も変わらないこともよく分かっている。だから、その恐怖心、臆病な気持ちを胸に抱えたまま、私は毎回清水の舞台から飛び降りている。でも、行動しなかった時の恐怖は、この怖さの比ではないのだ。

 繰り返す。アウトプットがないインプットはインプットではない。恐怖を乗り越えてアウトプットしてこそ得られるのが成功だ。アウトプットありきでインプットすることこそが重要であり、成長につながる鍵なのだ。
世間的にはインプットする事の大切さは多くの人が知っているけど、ことアウトプットに関しては注目されない。例えば、ブログで専門性を高めるのも良い、そしてそれをTwitterにアップする。別に今専門性が無くてもいい。例えば、今は映画に詳しくなくても、ブログを更新する事で詳しくなれる。それこそ冒頭で紹介した「誰でも何かの専門家」に繋がる部分です。



●手をあげて準備しておく。



幸運の女神は前髪しかない。つまり、その場でチャンスを掴まなければ、そのチャンスは自分の元から去って行く。そのためには、常に勉強をして、いつチャンスが来ても対応できるようにしておく事が大切です。今の自分じゃダメかな?ではなく、ダメでもやってみるっ!なんとかなるっ!これが大切です。



●チャンスの神様の前髪を掴む6つのルール。



1.自分を棚卸しして気が合う仲間を見つけるべし。

2.いつでも勉強して準備しておけ。

3.情報発信して、自分を見つけてもらえ。

4.自分ではできなくても、仲間を増やして、できる可能性を広げておけ。

5. 「はい」というポジティブな姿勢を示せ。

6.リアルタイムて反応し、即レスを心がけよ。




●まとめ。



本書で語られているソーシャルメディアの活用の使い方としては、リアルの延長としてのソーシャルメディアなわけです。自分のプラットフォームを作る事ができるこれがソーシャルメディアの利点です。例えば、昔であれば人と出会えても「今度お食事でも」といった事が社交辞令であった。でもソーシャルメディアでれば「今度、美味しいフレンチでも食べにいきましょう」という事が実現する。誰もが専門性を持って望む。緩やかな絆で繋がっている事で、それは他人できない関係を築く事できる。昔はなかった出会いが、ソーシャルメディアでは生まれている。



チャンスの女神は前髪しかない。まだソーシャルメディアを始めてない方は、まずアカウントを作る事から始めてみよう。ソーシャルメディアが人生を変えるのはあながちウソではないのかもしれない。



ソーシャルメディア関係の本では今のところベスト1です。