モヤモヤさまぁ〜ずの伊藤P。そして、アメトーークの加持さん。そして、本書の著者は「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」の名物ブロデューサーである菅さんの本です。


実際に仕事という面では知らない人も多いですが、年末恒例の「笑ってはいけないシリーズ」で登場するガースーそれが本書の著者である菅さんです。基本的にボクの中でテレビマンが書いた新書は外れがないっ!と思ってます。

伊藤Pの本も良かったですし、加持さんの本も良かった。で、何がそれほど良いのか?というと、ボク自身がテレビ関係の仕事を目指していたという事も大きいのですが、何より仕事を楽しんでいるという事です。

例えば、アメトーークの加持さんはテレビについて著書でこんな事を綴っています。
「この仕事はめっっっっっっちゃ面白いよ。ずーーーーーーっと笑っていられるもん。たしかに最初の数年はキツいことも多いけど、それを乗り越えたら、こんなに楽しい仕事はないよ」
それは伊藤Pや加持さんに限らず、菅さんも同じです。

ボクは印象としては菅さんって仕事できない人(※勝手な想像)かと思ってました。裏では放送作家や松本人志さんが中心になっていて傀儡的な位置づけかと、、。でも全然違ったわけです。この人ほどテレビを愛している人はいないっ!というほどテレビ、特にバラエティを愛している。生涯現役。日テレを退社して今はBeeTVで「太田と上田」という番組などを製作しているそうです。

●ダメは言わない、ADの意見にも耳を傾ける。


これは菅さんの経験も大きいですが、例えばADの意見でもそれが正しいと思えば耳を傾ける。これは、ほぼ同期でガキ使で通称ヘイポーと呼ばれる総合演出さんの経験もそうですが、当時、駆け出しだった菅さんに対して、いきなりディレクターを任せたり、副調整室(番組の指示を出す所)に座らせたり。右も左も分からない新人に対して、チャンスをくれた。その経験が今に繋がっているそうです。

●プロデューサーとはラーメン屋のオーナーである。


これは面白い言葉でした。基本的にブロデューサーが行う事は番組の制作進行で、演者をブッキングしたり、予算の管理をする事です。企画を考えるのは放送作家で、現場の指示はディレクターが出す。

これをラーメンに例えると、開店の企画や宣伝や人材獲得までをオーナーが担当する。実際にラーメンを作るのが演出。そして、ラーメンが演者。そして客が視聴者という具合です。

●テレビ界への危惧。


これは問題だと思いますが、昔のテレビ局って優等生が行く場所じゃなかったんですよね。それこそ、フジテレビも中途が多かったりしてブロデューサーの意向で採用が決まったりする。関係ない話ですが、フジテレビの黄金期を支えた面々も中途組が多かったそうです。

今やテレビと言えば、早稲田、慶応が当たり前ですがね。一種のエリートです。

でもそれがテレビをつまらなくしているという意見もあるわけです。型にはめるのはできるけど、一から想像する事できない。それが一種、テレビのつまらなさを生んでいるのではないかと、、。

●知識は知恵に変えてこそ意味を持つ。テレビって楽しい。

「『くだらねことやってるな~』がボクにとって最高の褒め言葉です! 」
これは同感です。テレビがつまらないんじゃなくて、テレビが利口になった大方の意見とは真逆の事が起こっているような気もします。テレビに限らずだけれども、何かを人生を捧げる事。それが成功の近道なのかもしれまんね。

テレビの火種はのまだ消えないっっっっ!