凄い刺激的な発言も奇想天外なアイディアが提示されているわけでもない。ただ、これは日本における大企業のほとんどに当てはまる事だと思います。著者自身の経歴からソニーという名前ですが、これは別に「パナソニックをダメにした「普通」という病」「シャープをダメにした「普通」という病」という名前も成立する本です。大企業が衰退する理由は様々です。一番の要員は経営陣の判断ミスが一番の要因だったりしますが、何故、大企業がこぞって衰退しているのか?というと、「普通」という言葉に要約されると思います。

まぁソニーと本編に関して本書に譲ります。
今回はボクが読んで「なるほどっ!」と思った点は2点紹介しようと思います。

●1.経営者は社用車で出社しろ。

一見すると、庶民感覚を得るために経営者が電車で通勤する事は良いように思います。でもそれは違くて、経営者こそ車で通勤するべきだと著者は言います。経営者の本当の目的は庶民感覚を得る事ではなく、考える事。次の戦略であったり行動を、、。その時間を確保するために社用車が用意されているのだと言います。いささか強引かもしれませんが、同じ理由で幹部が一般社員と同じ職場で働く事にも否定です。

●2.コールセンターこそ日本へ。

ある調査によればアメリカ企業の約9割がコールセンターをインドに移転されていると言います。日本でも中国に置いている会社も多いような気もします。最近では自動音声で番号を入力させられたあげく、10分や20分待たされるという場合も多いような気しますが、コールセンターこそ消費者の意見を吸い上げる場所。ここにこそ力を入れるべきだと言います。それに関しては非常に同意です。確かに、国内にコールセンターを置くコストは高いですが、それによって会社が傾くというほどではないはずです。

大企業にお勤めの方は面白いと思います。