後半で多少強引な発言(※賛否がある)もありますが、ドコモでありニコニコ動画の夏野さんが語る「ビジネスモデル論」です。基本的なスタンスとしては、「このままでは日本はヤバい」という強い危機感があるようです。携帯キャリアの話から始まって、日本経済の話まで幅は広いです。
まぁこういうのって大体、適当な本が多いじゃないですか?例えば、「海外のAという会社が儲かっているから日本でも真似をしろ」的なね、もしくは、ただ単にビジネスモデルが羅列られているパターン。でも本書は全然違っていて、ある意味では強引であり、ある意味では宝の宝庫なわけです。
1人の人間がここまで幅広く語れる。それは率直に凄いと思いました。
●日本の携帯キャリアに未来はないのか?
これはボクも直感的に思っていた事でした。今でこそ、ドコモ・au・SoftBankはスマホ移行でウハウハなわけですが、イギリスで言うヴァージンモバイルのように、MVNO。つまり、携帯キャリアから回線を借りてサービスを開始する事業社これから繁栄していく。
そのために、日本の大手携帯キャリアがする事は、日本の完成されたビジネスモデルを世界に売り込んで行くという事だと言います。例えば、アメリカ携帯大手のスプリントを買収したSoftBankは、日本での成功モデル(通話メインではなく、データ通信料で稼ぐ手法)をアメリカ市場に投入いくべきだと。
さらに言えば、ドコモも「ABCクッキングスタジオ」や「らでぃっしゅぼーや」といった小粒の買収ではなく、いっその事、日本の携帯メーカーを買収する。そして、アジアの携帯キャリアを積極的に買収していく必要がある。例えるなら、Googleが開発している「ネクサスシリーズ」のように、世界的に「ドコモの○○が欲しい」と思わせる事が大切だと言います。
●iPhoneは高くていい。
これは日本だと馴染みがないですが、世界的に見るとiPhone=富裕層が持つ物なんですよね。日本だとシェアが何十%とかありますけど、世界的に見ると10%くらいしかシェアはない。殆どがAndroidなわけです。でもAppleにとってはそれは問題ではない。高付加価値の端末を高い利益率で販売する事。そう、Appleはソフトのメーカーではなくハードのメーカーなのです。
面白い話が載ってて、Appleは先日発表したiPhone6に搭載されている「Appleペイ」。Appleの企業規模を考えれば、VISA(クレジットカードのね)を買収するくらいしても良かったと、、。夏野さん曰く、新型のiPhone6はイマイチらしいです。
●任天堂が月1万円で定額配信を開始する日。
既に、ゲームを専用端末でという時代は古いのかもしれません。例えば、PS4で製作されたゲームは遠隔操作でPSVIATや一部のスマホやタブレットで出来るわけで、任天堂のようにハードを赤字で出してソフトで儲けるビジネスモデルは古いのではないか?と夏野さんは言うわけです。そこで参考になるのが「月額課金」と「都度課金」なわけです。
ここからが面白い話で、
月1万円で任天堂ソフトが遊び放題のプラン。
月1000円だけど1本しか遊べないプラン。
を開始するべきだと言います。
任天堂ファンにとって月1万円はゲーム2本分ですから、十分に価値がある。逆のライトユーザーであっても月1000円で最新のゲームが遊べるのならばお得です。セーブデータをクラウドに移行した上でDSやWiiといった専用機でなく、スマホを含めてあらゆる端末でプレイできる事を目指す。その上で任天堂はソシャゲに参入するべきだと言います。スマホマリオが任天堂を救うと。
●感想。
最後のひろゆきとの対談も中身は少ないけれど、ゆるくて深いゆるふかトークが展開されます。真面目にビジネスを語る本は無数に存在しますが、賛否も含めて「そういう事もあるのかっ!」という視点の転換の意味でも面白かったです。1300円という価格も良心的です。
まぁこういうのって大体、適当な本が多いじゃないですか?例えば、「海外のAという会社が儲かっているから日本でも真似をしろ」的なね、もしくは、ただ単にビジネスモデルが羅列られているパターン。でも本書は全然違っていて、ある意味では強引であり、ある意味では宝の宝庫なわけです。
1人の人間がここまで幅広く語れる。それは率直に凄いと思いました。
●日本の携帯キャリアに未来はないのか?
これはボクも直感的に思っていた事でした。今でこそ、ドコモ・au・SoftBankはスマホ移行でウハウハなわけですが、イギリスで言うヴァージンモバイルのように、MVNO。つまり、携帯キャリアから回線を借りてサービスを開始する事業社これから繁栄していく。そのために、日本の大手携帯キャリアがする事は、日本の完成されたビジネスモデルを世界に売り込んで行くという事だと言います。例えば、アメリカ携帯大手のスプリントを買収したSoftBankは、日本での成功モデル(通話メインではなく、データ通信料で稼ぐ手法)をアメリカ市場に投入いくべきだと。
さらに言えば、ドコモも「ABCクッキングスタジオ」や「らでぃっしゅぼーや」といった小粒の買収ではなく、いっその事、日本の携帯メーカーを買収する。そして、アジアの携帯キャリアを積極的に買収していく必要がある。例えるなら、Googleが開発している「ネクサスシリーズ」のように、世界的に「ドコモの○○が欲しい」と思わせる事が大切だと言います。
●iPhoneは高くていい。
これは日本だと馴染みがないですが、世界的に見るとiPhone=富裕層が持つ物なんですよね。日本だとシェアが何十%とかありますけど、世界的に見ると10%くらいしかシェアはない。殆どがAndroidなわけです。でもAppleにとってはそれは問題ではない。高付加価値の端末を高い利益率で販売する事。そう、Appleはソフトのメーカーではなくハードのメーカーなのです。面白い話が載ってて、Appleは先日発表したiPhone6に搭載されている「Appleペイ」。Appleの企業規模を考えれば、VISA(クレジットカードのね)を買収するくらいしても良かったと、、。夏野さん曰く、新型のiPhone6はイマイチらしいです。
●買収先が再建できるなら売却する必要はない、ソニーの「VAIO」。
先日、ソニーが発表したパソコン事業の売却。これに関して夏野さんは苦言を呈するわけです。売却先が再建可能だと考えるなら売却する必要はない。パソコンには液晶を含めた様々な技術の塊であって、それを売って、スマホやタブレットに注力するのはどうなの?と、、。そももそソニーには3兆円を越える内部留保があるのに、目先の黒字かを狙って不動産や部門を切り離す事にも否定的です。これは日本企業の衰退ではなく、確実に経営陣の問題だと言います。●任天堂が月1万円で定額配信を開始する日。
既に、ゲームを専用端末でという時代は古いのかもしれません。例えば、PS4で製作されたゲームは遠隔操作でPSVIATや一部のスマホやタブレットで出来るわけで、任天堂のようにハードを赤字で出してソフトで儲けるビジネスモデルは古いのではないか?と夏野さんは言うわけです。そこで参考になるのが「月額課金」と「都度課金」なわけです。ここからが面白い話で、
月1万円で任天堂ソフトが遊び放題のプラン。
月1000円だけど1本しか遊べないプラン。
を開始するべきだと言います。
任天堂ファンにとって月1万円はゲーム2本分ですから、十分に価値がある。逆のライトユーザーであっても月1000円で最新のゲームが遊べるのならばお得です。セーブデータをクラウドに移行した上でDSやWiiといった専用機でなく、スマホを含めてあらゆる端末でプレイできる事を目指す。その上で任天堂はソシャゲに参入するべきだと言います。スマホマリオが任天堂を救うと。