まぁ正直に感想を述べれば、かもなくふかものなく、という感じです。基本的にこういう本って2種類じゃないですか?すげぇ天才が語るノウハウ。もしくは、すげぇ凡人が語るノウハウ。情熱大陸のプロデューサーという肩書きは素晴らしい。試験に落ちたり紆余曲折あっても「毎日放送」の社員なわけで、世間的に言えばエリートなわけです。確かに、テレビマン人生の中で色々とあった事は事実。情熱の大陸のプロデューサーとしての生活を綴った所も面白いです。

でも、何か「ふーん」という感じなんですよね。例えば、毎日放送から制作会社に出向になって、番組が打ち切りになって製作会社の社員が辞めていく。そういう現実感であったり、やはり「情熱大陸」という番組からも、人生を伝えるという意義もある。

確かに、ボクも見た情熱大陸の「前田敦子さん」の回での、カメラがあるから演技に集中できないという話であったり、その1人にかける情熱の凄さはテレビ界随一です。ボクも情熱大陸は結構見てますが、一つの問題として、どうしても放送とこの本の内容を比較してしまう事。ゴールデンボンバーの回で放送当日にも関わらず収録があった、という話も載ってますが、本当に凄い番組です。例えば、小栗旬さんには1年近く密着したわけで、それを30分に収めているわけです。たぶん、殆どの収録テープは捨てているわけです。じゃあこの本は発売される内容の100倍も書いて編集したのか?と問われれば、たぶん違うと思うわけです。

先日読んだアメトーークの加持さんの「たくらむ技術」。そして、ガキ使の菅さんが書いた「笑う仕事術」これらからは、うわテレビってすげぇなー。と思いましたが、本書から強いテレビ愛は感じません。勿論、別に著者にテレビ愛が無いわけではありませんが、やはり素人が書く本のレベルには限界があるわけです。

読んだ後、頭の中で葉加瀬太郎が流れる事は無かったかな、、。