昨日のクローズアップ現代は、日本のアニメ産業の海外輸出に対する特集でした。日本のお家芸であるアニメ産業が何故に海外で成功しないのか?という内容だったんですが、ボク自身は結構楽しめました。でも、この放送を見て(いよいよ日本のアニメ産業もヤバいのでは?)と思いました。30分の番組なんで詳細は割愛しますが、要約すると、日本のアニメの輸出は2005年をピークに減っているという話です。

その中でどうやって日本のアニメが海外でヒットするのか?という話があったんですが、これを見て本当に幻滅しました。例としては東映の「ドラゴンボール」トムスの「ルパン三世」が取り上げられていたわけですが、ボクはこれこそ日本のアニメが世界でヒットしない本当の理由だと思いました。

●海外思考の弊害。

ドラゴンボールの例では例えば、日本国だけではなく世界で見られるために、海外の厳しい規制を抜けるために流血のシーンが限りなく排除している。ルパン三世の例では、日本に先駆けてイタリアで放送する。現地に合わせるために、イタリア人が好む青のスーツをルパンに着せる。一見すると、海外向けに良い方向に進んでるいるように見えますが、ボクはこれが日本のアニメが売れない理由というか、衰退している理由だと思いました。例えば、多くの人に見てもらいたいための演出という一貫なら良いと思いますが、海外向けにする理由は要約すれば「お金」っていね。

放送ではないけれど、ボクは昨日のクローズアップ現代は「日本のアニメがいかに多くのマネーを手にするか」がテーマだと思いました。だって、つまりは

「100万円多く収入が入るんだったら、ルパンのスーツを赤から青にするよ」
「100万円多く収入が入るんだったら、ドラゴンボールの流血も減らすよ」


と言っているのに等しいわけです。

●鳥山明と尾田栄一郎が本気で書いたから面白い。

ドラゴンボールが面白い理由は作者である鳥山明先生が本気で面白い物を書いたからです。ONE PIECEが面白い理由も尾田栄一郎先生が本気で面白い物を書いているからですよね。クールジャパンが目指す先はコンテンツを現地化する事ではなく、いかにオリジナル作品を海外に輸出するのか?という事ではないかなって思いました。それが日本独特の漫画やアニメの世界観が魅力でしょ?だったらディズニーでいいわっ!って話です。放送では、原作者にお金を多く還元するために、海外輸出を増やしたい的な事が語られてましたけど、だった本気で作者が作ったものを本気で売ればいいじゃないですか。結局、日本のクールジャパンが失敗している理由は、ファンを増やしたいからではなく、いかにお金を稼ぐかという事だからだと思います。

ルーカスは海外を意識してスターウォーズを作ったのか?
スピルバーグは金が欲しいからジュラシックパークを作ったのか?

ボクは本気で作ったものを本気で売るからこそクールジャパンは成功するのだと思ってます。
さらに言えば、海外に売れないガラパゴスなのなら、もっと日本で稼ぐ仕組みを構築すべきです。

改めて言いますが、クールジャパンからお金の臭いがするのはボクだけでしょうか?

NHKオンデマンドでも見逃し配信してるみたいなので、気になる方はそちらで、、。