最近、ドラゴンボールZを再編集した「ドラゴンボール改」をTSUTAYAで地味に借りて見ています。今、大体セル戦辺りまで話が進んでいますが、ドラゴンボールにおける最大の謎として、タイムマシンでやってきたトランクスがいる人造人間によって破壊された未来があります。まぁ漫画ですからあまり深く語るのも問題があると思いますが、ちょっと気になったので考察してみます。

まず、未来のトランクスがやってきた世界とはどんな世界なのか簡単に解説してみます。

●青年トランクスが居る未来の世界。

トランクスの話によれば、未来の世界は人造人間によって破壊され地球の人口は数万人規模に減っている。あまりにも冷酷で強すぎる。ドラゴンボール内の解説によると、悟空はウィルス性の心臓病によって死亡し、ベジータやピッコロ、クリリンは人造人間によって全員殺されてしまう。ピッコロが死んだ世界ではドラゴンボールも存在してあらず、青年トランクスはかろうじて生き残った悟飯の指導によって戦士として戦っていた。そして、未来の世界でブルマによって開発されたタイムマシンによって現代の世界にやってきた。

●青年トランクスと現在のパラレルワールド。

青年トランクスは未来からやってきて現代の悟空に自分がブルマとベジータの子供であると言う事を話、悟空に未来では特効薬が開発されたウィルス性の心臓病の薬を渡して帰って行ったわけです。そして3年後の人造人間が現れた世界に再びタイムマシンでやっくるわけです。ただ、ここに矛盾があって、最初は、自分の存在がバレると存在そのものが無くなってしまう事を警戒して、話を悟空だけにするわけです。

でも3年後にやってきた青年トランクスはブルマやベジータと会話もしているし、また赤ん坊の自分を抱いてしまう。よくタイムスリップものの定番として、過去の自分に触れてしまうと存在そのものが無くなってしまうというパターンがありますが、その辺は本編では青年トランクスの未来と今の未来とは別世界になっているという話でカモフラージュされています。でも、青年トランクスが帰る未来は今の延長線上の未来であって、パラレルワールドの未来ではないわけですね。

つまり、現代の歴史を変えるという事は=未来を変えるという事と同じなわけです。

これに似たような作品として「ターミーネーター」の1作目がそうですね。スカイネットに支配された世界で未来の指導者を守るために派遣された主人公。(※2のシュワちゃんのイメージが強いですが、1作目ではシュワちゃんは敵です。)実は、ジョンコーナーは未来から来た主人公とサラコーナーとの間に生まれた子供だったという話です。でも厳密に言えば、そうなると未来を変えていますし、未来の自分そのものが無くなってしまうと思うわけです。

●トランクスの未来。

ボクの推測ですけど、実はトランクスが来た未来の世界は存在そのものが無くなっていて、青年トランクス自体も未来に帰った時点で存在そのものが無くなっている。そもそも青年トランクス自体の存在が過去未来問わず、無くなっているというのがボクの考えです。未来に戻っても自分の居場所は無かったという実は深いテーマを扱ってるいるのがドラゴンボールの世界観だと思います。